オーストリアのポーランド料理で感じた食のグラデーション (オーストリア リンツ)
オーストリアのリンツという街で、毎年9月にメディア系のアートフェスティバルが開催されています。Ars Electronica(アルスエレクトロニカ)と言います。もう40年以上も続いている素晴らしいイベントです。
そんなリンツでおすすめのレストランの一つが、このGościnna Chata Linzです。
ポーランドは大昔で言うところの東側諸国ですから、ロシアっぽさが混じっています。名前もわかりませんが、餃子みたいな料理がポーランドとかクロアチアにはたくさんあります。そしてたぶんウクライナにも。。。
南に行くとギリシアにもありますよね。これをずーっと東側に持ってくると極東ロシアのペリメニとか、中国の水餃子とか、小籠包とか、さらにニッポンの餃子の王将や大阪王将に繋がっていきます。どっちが先かは知りませんし、別にそんなことはどっちでもいいです。(ちなみに餃子は銀座の天龍と南阿佐ヶ谷の三久が私のベストです)
つまり、料理ってグラデーションなんですよ。バターとかヨーグルトとか、オリーブオイルとかごま油といった調味料も、羊とかサーモンとかいった食材も、米とか小麦とかいった主食系も、全部そうなんですけど、少なくともユーラシア大陸は綺麗にグラデーションを描いていると思います。
よく考えれば当たり前ですよね。だって地続きですから。
日本はユーラシア大陸から海を超え、南方からも海を超えてきた人々がルーツですから、また別の要素が加わっていると思います。そしてやっぱり変化に富んだ四季の存在です。やはりちょっと特殊な食域だろうと感じます。醤油や味噌もアジアでは南北で綺麗にグラデーションがありますもん。別に醤油も味噌、材料が違うだけで日本オリジンルではないです。
アメリカは良くも悪くもオリジナルティーはまだまだこれからできていく。でもすでにバッファローウイングとか、でっかいベイクドポテトとか、カリフォリニアロールとか色々あります。南米もまた別のグラデーションを持っていますよね。
先程知ったのですが、なんでもポーランドはチーズ発祥の地という説もあるようです。そう言われればなんか原点みたいな味がした記憶はたしかにあります。
こうしてあちこちでいろんなものを食べると、一つ一つの点が段々と線に、そして面になっていくのがとても楽しいのです。それは海外だけの話ではなくて、日本国内でも同じです。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?