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ついに念願叶って台湾で鮎を食す
私の最後の晩餐は鮎の塩焼きと決めています。あの香ばしさ、あの苦さが死ぬほど好きなので、鮎を食べてから死のうと思います。
先日の欧州出張では、航空券高騰のために比較的安価な南回り、台北経由で行ってきました。ロシア上空を飛行できない現状では、北極回りも南回りもさほど時間は変わりません。
ということで4年ぶりに台北を経由するルートだったので、帰路に台北市内に1泊することにしました。なのですが桃園空港に着陸したのは定刻よりもやや遅れて20時すぎ。ここから入国審査などのあとターミナルを出たのはもう21時を過ぎていました。MRTで市内まで行き、台北駅近くのホテルにチェックインしたのは22時を過ぎていました。
1泊ですからせっかくなのでホテルから歩いて15分ほどの寧夏夜市まで行ってみることにしました。そこで偶然にも、台北の鮎に出会うことができました。
日本国内ではもちろん相当数の鮎を食してきましたので、海外では鮎を食べられないものかと調べてみたところ、韓国、台湾、中国の一部では食べられるようなのです。いつか何処か日本以外の鮎も試してみたいと、ずっと思っていましたから超ラッキーです。
色々の魚介類が並べられていて、自分で選ぶとその場で焼いてくれます。鮎は公香魚と書かれていて、見ただけですぐに分かりました。日本の鮎よりはちょっと黄色っぽい気がします。私が行った時点で3匹残っていましたが、どうせならということで一番大きくて高い「母香魚」をたぶん子持ちだろうと判断して選びました。お値段は300台湾ドル、今のレートだと1500円弱です。長い間4円弱でしたので、やはり円は台湾ドルに対しても弱いです。いずれにせよ決して安くはない価格ですね。
注文してお金を払うと、おそらく「ちょっと時間かかるよ」みたいなことを言われました。そりゃそうですよね。おじさんは日本語も英語もできないようなので、焼いてくれてる間に話ができそうではなかったので、「そこのファミマでビール買ってくるね」と日本語で告げてビールを買いに行きます。
戻ってきてから3分ほどで焼き上がりました。焼き方は日本の鮎の塩焼きとは異なり、串に刺すことはなくでトングでひっくり返しながら焼いていきます。熱源は電熱ヒーターでした。
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はい、出来上がりました。紙のボックスに入れてくれます。日本的に言うと頭が逆向きですが、そんなことは気にしません。やっぱり焼いても結構黄色いです。
まずは腹のところから一口。おおおお、美味いじゃないですか。確かにちょっと大味ではありますが、間違いなく鮎です。焼き加減も問題無し。
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天然物なのか養殖なのは不明ですが、香魚としての香は日本のものよりは苔の味はしなくて、どちらかというとマスやヤマメみたいな味でしたね。電気でさっと焼いているので骨は食べられませんでした。このサイズだとじっくりと焼いたとしても厳しいかもです。台湾ビールによく合います。
このあと2,3軒ほどサクッとハシゴして、深夜1時近くなると片付けが始まってきたので、ホテルまで15分くらいこんなお店を眺めながら歩いて帰りました。
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