うさぎの学校-ママと子供の居場所をつくる主婦ボランティア(3)
皆様こんにちは。
「子どもの生きる力を育む『場』作りの達人たち」
今月は、「子どもにいろんな遊びや体験をさせたいけど、私の住む町にはそれができる場所がない」というゼロの状態から「うさぎの学校」というプレ幼稚園を立ち上げ、「細く長く楽しく続けていこう」をモットーに約25年間運営に携わっていらっしゃる「おはなしみっけ♪」代表にお話を伺いました。
以前のエッセーでも書かせていただきましたが、実は私も「うさぎの学校」の先生をしています。私は結婚を機にこの町に住みましたので、身内も友人もなく地縁も全くない孤独なママでした。公民館にある図書室しか赤ちゃん連れが楽しめるところがない町で、お話会を担当されていた「おはなしみっけ♪」のみなさんと出会い、「すてきなお母さんたちだな〜」と憧れを抱き、通うのが楽しみになりました。
数年経ったある日、突然「川島さん、“おはなしみっけ♪”に入らない?」と声をかけられ、
「私?!我が子以外に、しかも人前で絵本を読むなんて、ムリムリムリ!でも憧れの先輩方に声をかけられて無下に断ることも忍びないし……。」と悩んだ末、「私はなんにもできないけど、でもなんだか楽しくなりそう」と思い参加させていただきました。
「おはなしみっけ♪」のメンバーって、実は多才な方ばかり。職業として幼稚園や保育園で培った多様な遊びを知っているし、音楽の専門家もいたので「うさぎの学校」は歌の時間はグランドピアノでの生演奏付き。パネルシアターや人形劇でも効果音やBGMをささっと演奏し、「今回は人数揃うからハンドベル演奏ができる」と、楽譜を配りベルの割り振りをちゃちゃっとしてくれることも。
音符が読めない私は毎回悪戦苦闘しています。また縫い物や小道具の達人もいて毎回尊敬するばかり。才能も資格もマメでもないので、できることってそうない私は子どもたちと一緒に笑って楽しむ担当。
でも、いいんです。人それぞれ得意不得意があるので、得意なことで楽しみながら、それで誰かが喜んでくれたら、それで万々歳じゃないですか。
今まで縁がなかった場所で出産し、子育てをすることは本当に孤独に陥りやすいもの。私も十分その孤独さを味わいました。
でも、子どもがいたからこそいただけたご縁が多かったのです。これが「子縁」ですね。私にとって初めての土地でも、我が子にとってはここが「ふるさと」。だったら、「ふるさと」を十分に満喫させてあげたい。
そんな気持ちも「おはなしみっけ♪」に加入する決め手になりました。「うさぎの学校」では、我が子の違った面を見ることができました。
決して比べる必要はないのですが、人見知りが強いとか集団遊びに慣れるまで時間が必要とか、長男はノリが悪いタイプとわかりました。また、親(つまり私ですが)との違いもよくわかりましたし、一方で子どもの興味もはっきりと分かり、それを認めてあげようという気持ちにもなれました。
親子にとってかなり貴重な場でしたね。長女や次女が小さかった頃は「私も大きくなったら『うさぎ』の先生になる」とよく言ってくれていましたが、さてさてどうなるか。
「子育てにも多様性が必要。私一人丸抱えしては子どもにもよくない」と思っていました。子連れ「みっけ」活動は、我が子たちにとっては前向きで楽しんでいる母の姿を垣間見る機会だった点にも感謝しています。
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