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詩「冬のある日」

窓を開けるとそこは雪
過去の記憶が降り積もり
今にも押しつぶされそうになる

どこかで
マッチ売りの少女が
灯りを灯すと
そっと僕の肩の荷が軽くなる

息は白く
歩くことも出来ず
ただ私は
感覚に存在をあずける

夕焼け空をためこんで
朝やけをためこんで
飄々と輝く星と月をためこんで
いつでも思い出せるように
忘れないように
いつでも取り出せるように
私が無くなるまで
じっと見つめる

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