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ISOマネジメントシステムの要求事項にある附属書Aとは?基本的な役割や活用方法を解説!


1. 附属書Aとは

附属書Aの基本的な役割

附属書Aは、ISO規格の本文を補足するために設けられている付録的な内容です。この附属書は、規格の本文では詳しく触れられていない概念や実施方法を深掘りし、理解を助ける役割を果たしています。規格の運用や導入に際しての参考情報が豊富に記載されています。

附属書Aが規格の中で示す内容

附属書Aでは、規格の要求事項を補足する説明や、実務における具体的な指針が示されることが一般的です。たとえば、ISO 27001(情報セキュリティマネジメントシステム)における附属書Aでは、管理策(コントロール)がリスト化されており、情報セキュリティリスクに対する対応策の参考として使用されます。

なぜ附属書Aが重要なのか

附属書Aは、規格の内容を実際に運用する際のヒントを提供するものです。そのため、初心者の方にとっては特に、規格の目的や背景を理解しやすくする重要なツールとなります。また、規格審査時の準備にも役立ちます。

2. 例えばどのようなものが記載されているのか

附属書Aの具体例

以下は、附属書Aに記載されている内容の一例です:

  • ISO 27001:附属書Aには、セキュリティポリシー、資産管理、アクセス制御など、情報セキュリティリスクを管理するための114の管理策が記載されています。

  • ISO 45001(労働安全衛生マネジメントシステム):附属書Aでは、安全衛生リスクの管理や労働環境の整備に関する追加ガイダンスが示されています。

実務における活用方法

附属書Aは、規格の適用時に実務担当者が具体的な行動を取るための手引きとして使用されます。たとえば、ISO 27001では、附属書Aの管理策を参考にして、リスク対応計画を策定します。附属書Aの内容を自社の状況に照らし合わせることで、実用的な対策を導き出すことが可能です。

3. 附属書Bとは

附属書Bの概要と役割

附属書Bは、規格の本文や附属書Aと異なり、規格間の相互関係や背景情報を提供するためのセクションです。たとえば、ISOのマネジメントシステム規格の多くでは、附属書Bで規格が他のISO規格とどのように関連しているかが説明されています。

規格本文との違い

附属書Bは、規格の本文や附属書Aに比べて必須の要求事項ではありません。あくまで参考資料としての性質が強く、導入を検討する際や他規格との統合運用を考える際に役立つ情報を提供します。たとえば、ISO 9001の附属書Bでは、品質管理と他の規格との連携について説明されています。

4. 附属書Aを実施できなければ規格に適応できないのか?

附属書Aは必須か?

附属書Aは必須の要求事項ではなく、あくまで参考情報です。たとえば、ISO 27001では附属書Aの管理策すべてを採用する必要はありません。組織の状況に応じて必要な管理策を選択し、リスク対応を行えば十分です。

実施が難しい場合の対応策

附属書Aに記載されている内容を実施するのが難しい場合でも、適切にリスクを評価し、自社に合った代替策を講じることで、規格の要求を満たすことができます。また、規格の導入に詳しいコンサルタントに相談することで、組織に最適な方法を見つけることができます。

5. まとめ

附属書AやBは、ISO規格をより実践的に運用するための参考情報が記載されたセクションです。

  • 附属書Aは、規格の実務適用を支援する具体的なガイドラインが示されています。これを活用することで、組織の課題に対処しやすくなります。

  • 附属書Bは、他の規格や背景情報を理解するための補助的な役割を果たします。

  • 附属書Aの内容は必須ではありませんが、リスクと機会を適切に評価し、自社の状況に合った対応を行うことが重要です。

ISO初心者の方も、この附属書をうまく活用して、規格の導入や運用を成功させてください!


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