テキサス州オースティンで「経験」を買ってみた ②カヤックツアー編
こんにちは。石渡悠起子です。
こんにちは。石渡悠起子です。企業向けの翻訳やったり歌ったり詩を読んだりしてます。六月の一ヶ月をNYで過ごしています。今週は水曜からテキサス州のオースティンに来ています。最後の夜なので、今日は電気スクーターに乗ったり、経験したことないことに投資してみよう、と思って普段やらないことをやりました。
オースティンの街にはコロラド川が流れています。(アリゾナの方にも同名の川がありますが、これは別の川。)滞在しているAirbnbも水辺に近く、カヤックやSUPをしている方達を岸から見ていて、「やってみたい...でもな」と、やらない理屈をつけてたんだけど、散歩してたらツアーの集合場所を見つけてしまい、ガイドのお兄さんの電話番号をもらい、詳細をiMessageしてもらいました。
最後の夜は音楽聴きに行こうかな、と思ったのですが、どうしても夕焼けが見たかったのと、電気スクーターのおかげで調子付いてて、カヤックツアーの参加を決めました。普段、月の中で電車に乗ることも少ないくらい家にいるので、この旅で数ヶ月分の行動力を一気に使ってる気がします。
でも。NYに久々に着いてからずっとうっすら感じてることは、「なんかみんな自由だし、自分も誰にも迷惑かけないなら、気まぐれで良いかな」とアメリカに住んでた頃感じてた感覚が、だんだん強くなってきています。この辺はまた旅の終わりにでも文字にして整理したいな。
見知らぬ男女でカヤックに
そんな訳で、カヤックに乗り込みました。二人乗り仕様なのですが、私は単身参加のため、別の単身参加の方とペアに。
濡れるから短パンで来いって言われたけど、着替える時間なくてジーパンで行きましたら、乗船後30分で尻まで濡れました。ぜひ短パンで行ってね。
相手の人も私もカヤック初体験なので、パドルが前後でぶつかったり、どう考えても空漕ぎしてる時もあって、グループのびりでした。水の上で置いてかれそうになるのはちょっと怖いので必死になって漕ぎました。
コウモリは生臭く、夕焼けは美しく
このツアーの目玉は「橋の下に住む何万ものコウモリの群が夜に飛び出すところを見ること」だそうです。子育てのため、春から秋までメキシコから営巣に来るらしいです。橋の下に何万もの巣があるので、自分の子を見つけるのに、あの音波みたいな鳴き声で識別してるそうです。
が、私はコウモリは全然興味なかった。なんとなく、やっぱり他の生き物のテリトリーにずかずか入って人間が勝手に騒いでる感じがして、超音波みたいな鳴き声もそんな気持ちのせいか何となく聞いてて苦しかったし、巣になっている橋の下はけもの臭さで満ちてて、ちょっとなんか自分には合わなかった。探せばカヤックだけ借してくれる会社もあると思うんで、コウモリ興味ない人はそういうのを借りると良いです。
そんな訳で私は、自分の見たかった夕焼をずっと見てました。
夕焼けはすごく、すごく良かった。
超音波もはしゃぐ声もすごくうるさかったのに、写真を見返したら、自分の心は静かだったんだな、と思いました。
あと、川辺の店やホテルの中庭から、ライブ音楽が爆音で聞こえてきて、「なにこの音楽の楽しみ方、粋か」と思いました。これはこの街でしか楽しめないかも。
生きる恥はかきすて
「やってみたい」と思うことをやってみて後悔することはあまりないですね。旅の恥はかき捨て、とは言ったものだけど、恥ずかしい気持ちなんて、怒りや悲しみみたいに長続きしにくいし、どこに行っても何でも経験してみるという気持ちを忘れないでいたいな、としみじみ思いました。