【10分師匠】「パセリの教訓」〜中井政嗣〜
どうも、伊志嶺海です。
このマガジンでは、毎朝10分間で偉人の哲理を学ぶPodcastプログラム「10分師匠〜偉人の哲理〜」の内容を発信しております。
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さて、今回の師匠は中井政嗣さん。
中井さんはお好み焼き屋さんとして有名な「千房」の創業者の方になります。中井さんはもともと小売業界に勤めていたそうですが、義理の兄のレストラン開業を手伝うことをきっかけに飲食業界へと足を踏み入れます。
もともとコックさんに憧れていた中井さんは、ただのお手伝いではなく弟子として義理の兄のもとで修行をするのですが、そこで学んだことは一生物だと話しているんですね。
今日はそんな学びの中から1つご紹介させて頂きます。
今回のお話の結論としては、以下です。
これは中井さんが義理の兄のもとで修行中、とあるランチタイムの出来事がきっかけになったそうです。
ある日ひとりのお客様が、ランチタイムにエビフライを注文しました。できたエビフライをお客様に出し、お客様がいざソースをかけて食べようとしているとき、義理の兄が、
「あれを下げてこい。」
と言ったそうです。
義理の兄は下げたお皿を中井さんに見せて、
「お前、何か忘れてないか?」
と言うんですね。しかし中井さんはわかりません。
しばらく間をあけて、「これや!」とお皿の上にパセリを置いたんです。
急いでお客様のもとに再度お戻ししたら、お客様も「なにごと?」と。
「すみません。パセリを忘れていました。」と言うと、お客様は、
「こんな忙しいときにパセリなんか食うか!」と、
怒って帰ってしまったそうなんです。
それを見た義理の兄が、
「ほらみろ、お前のせいでお客様が帰ってしまったじゃないか。」
と言ったそうですが、中井さんは、
(いやなんでやねん、パセリなんか食わん言うてたのに、あんたが下げるからやん・・・)
と内心思ったと。
それから不機嫌そうに中井さんが仕事をしていると、カウンターに座っていた別のお客様に、こう言われたそうです。
中井さんはこのとき涙が出たと話されています。
確かに何か注意されている人がいて、その人が言い訳がましい態度や、ふてくされている態度をとっていたら、見ている人はその人を応援したいとは思いませんよね。
逆に、「すみません。気を引き締めます。」と素直に謝っているところを見ると、応援したくなるものです。
社会人として仕事をする中で、ミスをしない人は0に等しいですよね。必ず何かしらのミスをしてしまうものです。そのときはすぐに報告をして、真摯に謝ることを徹底したいと思います。
また、パセリ1つも手を抜かない義理の兄のプロ意識も非常に学ばせて頂きました。中井さんは今お好み焼き屋さんを経営されており、おそらくその経営理念などには、義理の兄の教訓がたくさん詰まっているんだと思います。
「千房」のホームページを見たのですが、そのコンセプトも非常に素晴らしく、お好み焼きの味だけでなく、お店に入ってから出るまでの時間を存分に楽しんでもらうというスタンスで店舗運営をしているそうです。
「周りのお客様に迷惑をかけない範囲で、お店はあなたのもの」
というフレーズにも感銘を受けました。愛を持ってサービスを提供しているのが伝わります。以下にリンクを貼っているので、ぜひこちらも見てみてくださいね。