DEATH SIDE1989年録音未発表音源
先日DEATH SIDEのドラムスMUKA-CHINの家から、1989年に遊びで録音していてどこかへ行ってしまったDEATH SIDEの未発表の音源が発見された。
レコーディングしたことは覚えているのだが、どんな曲だったかはほとんど覚えていなかった。
下北沢の屋根裏で、V.A「GAME OF DEATH」に参加した際に、余った時間で録音したもので、発見されたカセットテープには6曲が入っていた。
残念ながらマスターテープのオープンリールは消失していると思われ、MUKA-CHINが持っていたカセットテープのみの音源になる。
遊びで録音しただけあって、かなりふざけている部分が多く、ボーカルを俺が3曲、CHELSEAが1曲、MUKA-CHINが1曲、YOUが1曲と、6曲中3曲をボーカル以外が歌うという珍しいものになっている。
俺の記憶が確かならば、他にもメンバー全員で歌った曲もあったと思うのだが、それは発見されたカセットテープには録音されていなかった。
中でもCHELSEAが歌った曲は、自分が歌うからかなんなのか非常に手間をかけた曲になっていて、その録音に時間がかかりすぎたために、ミックスダウンを行えず、ラフミックスのままの音源となってしまったのと、俺の歌った3曲のうちの2曲が歌詞の内容がとても世に出せるものではないものなので、陽の目を見る機会がなかったのではないかと思われる作品である。
ラフミックスの段階なので、音のバランスなども悪い。しかし現在の技術であればなんとかなるかと思いマスタリングをしてみたのだが、なんとか聴ける段階にはなったように思ったので、その中から2曲配信のみでリリースされることとなった。
現在ではこの2曲だけの発表になるので、興味のある方は聴いてみて欲しい。
どちらもBand Campの配信なので、購入しなくても聴くことはできるが、どちらの配信もドネーション(寄付)なので、どうか購入して聴いてもらえると昔の未発表音源を公開した甲斐があるので、どうかよろしくお願いします。
以下に、2つのコンピレーションについて書いていこうと思う。
ひとつ目は、2019年に再結成のDEATH SIDEで出演したイタリアのフェス「VENEZIA HARD CORE FEST」のドネーションになる。
世界中のコロナ禍によって、イタリアでもフェスの運営が厳しくなり、このままでは存続ができなくなってしまう。
出演した際には、非常に素晴らしいホスピタリティのフェスで、是非今後もこのフェスは存続して欲しいと思い参加した。
このフェスが存続することで、日本からも様々なバンドがヴェネツィアに行ける日が来るかもしれない。
このイタリアのハードコアフェスは、他の国のフェスとは違った面が多くあり、出演バンドも独特なもので、イタリアという独自のハードコア文化を存続させることは世界のハードコアシーンにとって重要なものだと思っている。
このフェスを存続させて、日本のハードコアがイタリア・ヨーロッパへ進出して行って欲しいと願い、ドネーションで参加した。
以下より購入できるので是非よろしく。
VENEZIA HARD CORE FEST~UNITED WE STAND COMPILATION
2曲目は、ドラムスのMUKA-CHINがボーカルをとった、非常に珍しい曲になる。
当時のDEATH SIDEでも現在のDEATH SIDEでも、MUKA-CHINはライブにおいてボーカルはおろか、コーラスでさえやらない。レコーディング時にはかろうじてコーラスをやることがあったぐらいである。
当時録音した際に、遊びということで世に出す気持ちもなく、かなりふざけてやったレコーディングではあったが、俺以外のメンバーも各自自分なりの歌詞を作り、歌の入れ方も各自が考えている。
中でもこのMUKA-CHINのボーカルは、今聴いても広島ハードコアの血流を感じさせるかなり良いボーカルだと俺は思っていて、素直にかっこいいと言えるのではないだろうか。
楽曲もボツになった曲とは思えないハードコアないい曲なので、是非聴いて欲しい。
このコンピレーションは、2020年4月現在、軍事政権による非道な抑圧が続いているミャンマーで活動を続けている「FOOD NOT BOMBS(爆弾ではなく食料を)」の支援ドネーションになる。
売上は全て「FOOD NOT BOMBS」のミャンマーに寄付されるのだが、メンツも素晴らしい。
DOOMやDEATH SIDE、FORWARDのほかにも、このコンピレーションの主催であるF.O.T.Kは、CHAOS U.KのVo.だったKAOSと、ex.DISORDERのSTEVE ALLEN、WAR//PLAGUEのANDY LEFTON、そして日本からドラムスとして#STDRUMSことYUJI RERURE KAWAGUCHIが参加する、国際的プロジェクトのハードコアバンドである。
FOOD NOT BOMBSの活動内容を以下に書くので、支援の意志があるならば、是非このコンピレーションを購入して欲しい。
ミャンマーでのFood Not Bombs(爆弾ではなく食糧を)の3つのプロジェクト
1 : 毎週月曜日にストリートの人々に無料で食べ物を配布します。
2 : HIVチャイルドセンターへの訪問。 HlaingTharyarとShwe Pyitharのスラム街では、3か月に1度、手作りの料理を配布しています。 ストリートの子供たちとゲームをしたり、手品をしたり、歌ったり、物語を聞かせたりします。子どもたちと一緒に遊ぶことは、彼/彼女たちにとって非常に重要なことだと考えています。
3 : 自然災害や火災が発生した場合には、あらゆる犠牲者に支援の手を差し伸べます(そして、資金が許す限り、食糧を配布します)。 そして、Food Not Bombs ミャンマーは軍事政権と闘っています。 Food Not Bombsは軍事政権と闘うミャンマーのパンクと人々の集団です。
購入はこちらから。
AN INTERNATIONAL HARD CORE PUNK COMPILATION.
TO HELP SUPPORT THE FOOD NOT BOMBS COLLECTIVE IN MYANMAR
100%PERFECT THEREE FINGERS IN THE AIR PUNK ROCK
DEATH SIDEの古い音源を、このような形で発表できたことに感謝します。
ありがとうSAMALL(VENEZIA HARD CORE) and KAOS(CHAOS U.K and F.O.T.K)
30年以上に渡るバンド活動とモヒカンの髪型も今年で35年目。音楽での表現以外に、日本や海外、様々な場所での演奏経験や、10代から社会をドロップアウトした視点の文章を雑誌やWEBで執筆中。興味があれば是非サポートを!