『鼓童』 良質な太鼓の爆音はラリホーよりも眠くなる
映画やドラマを観ている時、眠くなるときってありませんか?
ウトウトしていると突然の音でハッと目が覚める。で、しばらくするとまたウトウト……そして音でまた目が覚めるの繰り返し。
おちおち寝てもいられません。
そんな音に敏感な私ですがもっと大きな音、それも爆音の中で熟睡してしまうシチュエーションがあります。
それは『鼓童』の舞台を生で鑑賞している時です。
『鼓童』の舞台は、和太鼓を主として、笛・三味線・踊り・唄を組み合わせた和製エンターテインメントの極致とも言える素晴らしいものです。
……なんですが、今までで三回も観に行ったのに私はそれをすべて味わったことがありません。
何故なら100%寝てしまうからです。三回とも見事に爆睡です。
面白くないから眠くなるわけではありません。
練りに練られた和の心をくすぐる演出に毎回心躍り食い入るように観ていると、まぶたがまるで100㎏のダンベルをつけられたように重くなってくるのです。
今日こそは耐えてみせる! と意気込んで体調万全で挑んでもダメでした。
ハッと目を覚ましたらクライマックスです。
大小様々な和太鼓、甲高い笛の音、気合の入った唄、どれも音量でいったら騒音レベルの爆音です。
普段そんな爆音の中で眠る事なんてできません。
しかし、ドンドコドンドコとお腹に響いてくる太鼓の振動が心地よく音量なんて関係無しに抗えぬ眠りが襲ってくるのです。スヤスヤ。
一説によると太鼓の音色や振動は、母親の胎内にいる時に聞いている心臓の鼓動らしいです。だから安心して眠れるとか。
でも一緒に行った人々は誰一人として寝てた人はいませんでした。「あんな音の中でよく寝れるね」と言われる始末です。不思議です。
試しに他の太鼓コンサートに行ってみましたが、まったく眠くなりませんでした。不思議です。
『鼓童』が特別なのでしょうか。
最後に観にいったのがかなり昔のことなので、今だったら耐えられるかもしれません。何の根拠もありませんが。
次こそは寝ずに全部観てやるぞ!
……チケット取れたら。