本来の使い方じゃないけど売れるならまあいいか。でもやっぱり……な話

「食器乾燥機を買って食器を乾かした画像をTwitterにあげたら、公式から『食器を乾かしていただいてありがとうございます』と感謝された」
という記事を読んで朝からニヤニヤしております。

それって普通の事じゃないの？　と思われる方が大半でしょう。
だがしかし公式からのメッセージに不自然さを感じませんか？
『ご利用いただきありがとうございます』ならわかりますが、わざわざ『食器を乾かして』と言っているところがポイントです。食器乾燥機なのに。

山善の食器乾燥器です。何の変哲もない食器乾燥機です。食器を乾かせる為の家電です。

ですが現在一部界隈では違う使い方で大変重宝されています。
それがこちら、

ワクガン！さんブログより

プラモ業界での定番商品となっています。
フタがしまりホコリ対策をしつつ塗装を乾燥させる時間を短縮できる。なによりお手頃価格なので大人気です。
サイズもほどよい高さがあり、パーツを持たせるネコの手を立たせたまま入れられます。ベストマッチです。むしろこのために発売されたのではなかろうかと疑うほどです。

様々なモデラーやYouTubeの動画でもオススメされ、Amazonのレビューですら高評価を付けるのはプラモ乾燥機として購入した人が大半です。
ヨドバシでは「プラモ塗装に大人気！　プラモ三種の神器」とプラモコーナーに置いてあったりします。他の二種は何ぞや？　と見てみたら乾燥機のとなりに塗装ブースが置いてあるだけでもう一種は謎でした。

候補としては「超音波洗浄機」です。

塗装前の仕上げとしてヤスリがけのカスや汚れなどを落とすために使われているのを動画や記事でよく見ます。
こちらの商品も元々プラモ用ではなく、時計・メガネ・アクセサリーなどの小物用です。
需要が増えたせいかAmazonでは値上がりしているそうです。プラモ特需恐るべし。

商品は売れてなんぼですが、やはりメーカーとしては本来の目的で使用し喜んでいただきたいというのが本音でしょう。
山善さんの「食器を乾かしていただいてありがとうございます」というメッセージは、わかる人にはわかる皮肉をきかせつつもしっかりと感謝を伝えるというお見事なワードセンスです。

本来とは違う用途を発見する閃き。
短くも簡潔に気持ちを伝える言葉。
どちらか一方でも手に入れたいと願う今日この頃です。

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