SEOで成果を出すために必要なのは本当に普通のことだった
こんにちは、アイオイクスの石戸です。
マーケティング施策の意思決定を行う上で、事例は大きな役割を担います。
ほとんどのケースでは、マーケティングを進めていくために時間やお金などのリソースが多くかかるためです。
しかしながら、世の中の事例は「成功事例の中のうまくいった部分」が中心で、本当にリアルな事例は少ないような気がしています。
そこでこの記事では、SEOに焦点を当てまして「SEOで成果を出すために必要だったこと」を、「そういえばこんな感じだったなぁ」という感想を踏まえてまとめてみたいと思います。
SEO施策の概要・得られた成果
事例の前に、まずは概要と結果からまとめます。
若干ボカしてあるため、事実と異なる部分もありますが、大枠は同じです。
取り扱いサービス(商材)
一般消費者向けのコンサルティングサービス
施策
SEO・オウンドメディア運用
成果
検索流入数 3倍(万単位)
お問い合わせ数 2倍(数十件単位)
施策期間
約1年
こちらは私が支援させていただいた事例となりまして、自社ブログでSEOに注力した結果、上記の成果を得ることができました。
SEOで成果を出すために必要だったこと
結論から言えば、記事の数と質でした。
ユーザーと検索エンジンから評価される質の高い記事を高い頻度で更新する、この一言に集約されます。
一方で、ただ闇雲に取り組んでも記事の数と質が高まるわけではなく、成果が現れるわけでもありません。
ここからは、成果を出すために必要だったことを順不同でまとめてみたいと思います。
1.責任者の方が熱量をもって取り組んだ
今回の事例では、代表の方がご自身で記事を執筆して更新していたブログによって成果をあげることができました。
オウンドメディアでもっとも難しいのは、「一定のペースで継続すること」です。
日々の業務で多忙の中、「記事を書く」という地味で大変な作業を継続することは決して容易ではありません。
代表の方や事業責任者の方が直接舵を取り、コミットすることがSEOで成果をあげるために最も必要なことでした。
2.勝てない市場で戦わなかった
SEOのノウハウや考え方は既に広く知れ渡っており、取り組もうと思えば誰でも取り組めるようになっています。
そのため、どれほど頑張っても到底勝てない、あるいは勝つまでに多額の資本がかかる市場が数多く存在します。
(例:通販・健康領域・比較系など)
今回のケースでは、既存のブログ記事が一定評価されていたため、成果の出る見込みのある市場と判断して施策を行っています。
逆に言えば、これから新しくSEOを始める場合には、慎重に市場を選ばなくてはなりません。さらに、時間とお金が必要になることを意識しておくことが重要です。
3.ユーザーが求めている情報を記事にて提供した
次にマーケティング施策の姿勢面です。
前提として、SEOは検索エンジンを通じてユーザーにアプローチする方法であり、検索流入が得られるかどうかはまず検索エンジン(Google)に委ねられています。
そして、Googleは「ユーザーの役に立つ情報を上位に表示させたい」と考えており、ユーザー視点で考えることが重要となります。
SEOでは「どのキーワードを狙うか?」というキーワード選定から始めるのですが、「このキーワードから集客できれば自社に問い合わせが来るだろう」という自社の目線のみで議論が終わっているケースがよくあります。
「このキーワードで集客したいから、記事作っておいて」はよく見られる光景ではありますが、記事を作る際には、やはりユーザー目線を意識しなくてはなりません。
私の経験でも、魂を込めて作った記事は順位も上がりやすく、そこからお問い合わせなどの行動が生まれる率も高い印象があります。逆に、「外注して効率良く作ろう」と思った記事は鳴かず飛ばずで終わるケースも少なくありません。
今回の事例では、代表の方が熱量をもって取り組んでいたため、必然的に記事の内容にもこだわりが生まれ、それが成果をあげることに繋がりました。
4.記事を高い頻度で更新した
記事の質だけではなく、数を担保することもSEOでは重要です。
今回のケースでは、もともと記事数が100本以上あり、既にGoogleから一定の評価を得ている状態でした。
一方で、専門家の方が書く記事であるため、専門的な内容が多く、一般の方がまず検索するような記事がとても少なかったのです。
そのため、「決して面白くないですが、検索ボリュームの大きいキーワードで読まれる記事を作っていきましょう」と提案し、ひたすら基本的なトピックをブログ内に増やしていきました。
その結果、記事数は約150本以上になったのですが、そのうち流入数の多くを占めているのは上位20%の記事群です。
では、残り80%の記事がムダなのかというと、決してそうではありません。残り80%の記事が上位20%の記事の下支えとなり、それが検索エンジンに評価され、ユーザーに読まれる記事となっているのです。
下支えの多さを考えると、「正直SEOはコスパが悪いんじゃないか」と感じるかもしれませんが、その点は中長期で回収していきましょう。
(回収の見込みがないのであれば、取り組まない方が良いです)
5.Googleの評価基準へ適切に対応した
前提として、SEOは検索エンジン=Googleの上で取り組む施策です。
そのため、Googleの仕組み(アルゴリズム)に準拠していないと、どれだけ熱量があっても厳しいものがあります。
今回のケースでは、最低限の施策として以下の対応を行いました。
記事同士でリンクを張る(新しい記事から古い記事へ、その逆も)
サイトの信頼性を高める
sitemap.xmlの設置(念のため)
お問い合わせの導線をシンプルに設置(電話・フォーム)
最も成果に直結したのは2、地味に効いたと思われるのが1です。3,4は本当に最低限の対応となります。
SEOでは、評価を受けるコンテンツが何より重要であり、よほどの規模が大きいサイトでないと技術的な要因が評価に影響することは少ないと思って良いです。
多少サイトの構造をいじったとて、お問い合わせ数が爆増することはありません。汗をかいてコンテンツの制作と改善に集中しましょう。
まとめ
改めてSEOで成果を出すために必要だった5つのことをまとめます。
1.責任者の方が熱量をもって取り組んだ
2.勝てない市場で戦わなかった
3.ユーザーが求めている情報を記事にて提供した
4.記事を高い頻度で更新した
5.Googleの評価基準へ適切に対応した
どれも普通といえば普通のことではありますが、凡事徹底こそ成果の源という印象です。
また、細かいことを言うのであれば、ユーザーに触れる記事こそ時間をかけるべきであり、例え外注するにしても最終的なクオリティチェックは間違いなく必要だと思います。
今後の記事では、もう少し施策の細かい部分にも触れていければと思います。
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