自己紹介|ネットショップなのに【接客】にこだわるワケ
先日からnoteを書きはじめましたが、『なぜお財布ショルダーバッグを作っているのか?』からの
なぜネットショップなのに、『接客・コミュニケーション』noteなのか?
ここをキチンと書けていなかったと反省し、今日あらためて書いてみます。
ハンドメイド?自分には関係ないよ、と思ったらそこでおしまい。自分に置き換えたらどうなるか?と考えるクセをつけると、視野は無限に広がります!
子どもの頃から英語や旅行が好きだったので、CAになりたかったのですが、夢破れて旅行会社へ就職しました。大阪で営業を経験したことが、今生きています!しかも、形のない『旅行』と、形がある『お財布ショルダー』なら、どちらが販売しやすいか?これだから人生ってオモシロイ。
結婚し、旦那の希望で専業主婦になりました。千葉県で家事や子育てに奮闘するのですが、外交的だった私が、ずーっと『家庭』に縛られることに。がんばればがんばるほど、なんだか違和感を感じていました。
趣味だった雑貨屋さん巡り。そこで出会った『フィードサック』というアメリカの古いプリント生地と、息子の幼稚園入園の際に、体操服入れなどの袋物を作ったこと。これが私の人生を変えることになります。ハンドメイド、というか、正確には『ミシン』の魔力に取り憑かれたのです。
私は京都出身。祖父母が西陣織に携わっていたので「カッシャンカッシャン」という音が、原風景を思い出させたのかもしれません。
フィードサックがあまりにもかわいくて、これをどうにかしたい!「そういえば私、雑貨屋さんになりたいと思っていたなぁ。いつかいつか、と夢見て死ぬよりも、今の環境でできることに挑戦しよう!」
そこで、フィードサックで作ったミニバッグやポーチなどと、仕入れたフレンチ雑貨を並べて、旦那が出張で留守のときだけ、『自宅ショップ』をしようと思い立ちます。熱病に取り憑かれていたようで、数ヶ月でオープンにこぎつけました。
まだスマホなどない時代に、ママたちの口コミでけっこうな評判だったんです。お客様に喜んでもらえた上に、お金までもらえるなんて!会社をやめてからは、見知らぬ土地でワンオペ育児、家事もできて当たり前、誰からも感謝も評価もされない日々だったので、一気にのめり込みました。
なのに、突然の転勤!無事に一周年を迎え、いよいよこれから、というときに旦那に辞令が出て、和歌山へ引っ越すことになったのです。
社宅で商売はできないから、この後どこへ行っても続けられるように、ネットショップに移行することにしました。月額1000円未満で、自分のショップが持てるサービスが出はじめた頃で、ラッキーでした。
HTMLどころかコピペすら知らなかった私ですが、忙しい合間をぬって毎日少しずつ、独学でネットショップオープンを作り、オープン!
何に忙しかったというと、子どもの少年野球チームのお茶当番。当時小1だった息子が新しい土地に早く馴染めるようにと、旦那が勝手に決めてきたのです。当番は母親の仕事。これが大変すぎーーー!
お茶当番の日に、貴重品だけで身軽に動き回れるように、小さなポシェットが欲しいと思いました。あれもこれも入らなくていい。お金とカード数枚、免許証、ケータイ、カギ、リップクリームくらいが入ればOK。
とにかく軽くて、かといってスポーツテイストじゃないもの、一日掛けていても負担にならないもの。
探したけれどいいのが見つからないー。そこで、フィードサックで自分で作ったのが、『お財布ショルダーバッグ』なのです。
使ってみるといい感じ!かわいいし、両手は空くし、フットワークが軽くなる!私以外のママにも役に立てるかも?そう思ってネットショップにUPすると、必ず売れる!これは嬉しい!お客様の声を取り入れて、どんどん改良していきました。
お財布ショルダーに手応えを感じて、趣味ではなく、本格的にやっていきたいと思っていた矢先に、あの3.11が。
「死ぬ時に後悔したくない」と強く思うようになり、お財布ショルダー専門店として開業届けを出したのが、2012年でした。
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もっと沢山の人に知ってもらいたいと、ネットショップから飛び出して、初めてイベントに出ることになりました。
どんな接客をしたらいいのか、どんなディスプレイがいいのか、不安でいっぱい!「実演販売士さんみたいにうまく説明できるかな?」。今思えば的外れな心配をしていました。
実際に売り場に立ってみて気づいたのは、『接客』とは、商品を説明したり、売り込んだりすることではなく、『コミュニケーション』だということ。
いつもはパソコンの向こうでお顔が見えないのに、実際に会って!お顔を見ながら!お話できる!これは楽しい!!
ひとしきり会話を楽しんで、最後に「記念にコレいただくわ。これからも応援しています。頑張ってくださいね。」と言われた時の感動!今でも覚えています。
その後、出展を重ねてさらに多くの気づきを得ます。
どんなに作品がステキでも、本人に自信がないと売れないこと。いきなり説明すると嫌がられること。説明しなくてもわかるように、POPが必要なこと。何か聞きたいときは、お客様の方からちゃんと声をかけてもらえること、それに気づけるように準備しておくこと、などなど。
グループで出展したときは、また新たな視点を得ました。
1.委託で任せっきりではなく、作家本人がいる方が売り上げがいい。例え接客が上手じゃなくても、本人がいる『意味』がある。
2.お客さんには、商品を買うだけでなく、作った本人に会いたい、というニーズもある。
3.休憩やシフトの関係で、他の人の作品を売ることがあり、その時の方が気楽におすすめできて、かえって売れたりする。
特に3は、私にとって大発見でした。ハンドメイド作家やクリエイターは、自分で作ったからこそ気恥ずかしくて、自ら「これいいでしょ」「かわいいでしょ」なんて言えない心理状態にある。
それに、お客様に「こんなの、私でも作れるわ」なんて否定的なことを言われたりしたら、まるで自分の『人格』を否定されかのように凹んでしまう。想いがこもっているからこそ。
そうだ!人の物を売るときの方が、客観的になれてかえって売れるなら、自分の作品も、まるで人のものように『客観視』すればいいんだ!!
そう気づいてからは、自分の作品はもちろん、人の作品を売るのも楽しくなりました。「接客がうまい」と出展者仲間から言われるようになり、アドバイスする機会が増えました。
自分さえ売り上げが立てばいいのではなく、全体としてもよく売れたら、そのイベントはまた必ず誘致される。自分の『売り場』が増えるのです。
人のものを売る体験を通して、私って人のことを応援するのも好きなんだ、コミュニケーションが好きなんだ、と気づきました。
ハンドメイド業界を盛り上げたい!
どんなに作品がステキでも、『自分に自信がない人』は、接客がうまくいかないし、よく似た商品なら、最後は必ず価格競争になってしまう。膨大な時間をかけて=命を削って生み出したのに、価値が伝わらず、安売りするなんて、もったいない!
作品はみんな違って、みんないい。多様性こそこの社会。
ならば、自分に自信をもって、お客様とのコミュニケーションを楽しめる作家さん・クリエイターさんを増やしたい。私の好き・得意をシェアしよう!そう決めました。
自分に自信がなかった私が、そんな風に前向きになれたのは、お財布ショルダーを通してたくさんのお客様と出会い、たくさんの学びを得て、人間として成長できたから。さらに
お財布ショルダーで、まいにち持ち歩く荷物を整理することで、いつしか頭や心まで整理されて、以前のように悩むことが減り、人生の目標がクリアになったからだと思います。
モノを売り込むのではなく、これを使ったらライフスタイルがどう変化するか?その先を一緒にイメージできるような接客をしようと決めました。リアルイベントはもちろん、お顔が見えないネットショップのやりとりでも、同じように接客しています。
その結果、個人店ながら国内・海外合わせて1100人以上のお客様とご縁が繋がっています。
自分はできても、人に教えてその人ができなければ、『再現性がない』ということ。なので、『伝え方』も磨きました。
接客についてブログやメルマガに書いてアウトプットの回数を増やし、自分でもどんどん出展して、経験値をあげていきました。
やがて、講師に呼ばれることが増え、現在に至ります。
私が伝えたいのは、華麗なる接客術でも、美しいマナーの話でもありません。ライターさんが書いた、ありがちなノウハウでもありません。
自分が、自信がなかったハンドメイド作家だったから。
自分が、『接客』について勘違いしていたから。
『お財布ショルダー』が、通りがかった人がパッと見て、すぐ買えるような値段の商品じゃないから。
だから人一倍、工夫してきました。
作品はみんな違って、みんないい。多様性こそこの社会。
どこかにきっと自分の作品・サービスが好き!という人はいる。
でも黙って待っていたって、出会えない。
ならば、打って出る必要がある。
幸い、今はスマホやSNSがある時代です。
ハンドメイド作家さんや職人肌のクリエイターさんは、自分のペースでコツコツやっていくのが得意。だから、相手に合わせてパッと臨機応変に対応するのはちょっと苦手、なんですよね。
でも、苦手なら苦手でいいんです。
苦手を克服するよりも、長所を伸ばした方が『のびしろ』があるし、何より楽しい!
コツコツが好き、という特長を生かした、『事前に準備できる接客方法』、そして『ベースとなる考え方』をお伝えするのがイシロ流です。
小さな自分ブランドをコツコツと育てていきたい人に向けて、私の経験をシェアしたいから、noteをはじめました。
長文を読んでくださって、ありがとうございます!
●接客ネタは、今までアメブロに書いていました
ハンドメイド作家でも接客が上手くなる方法一覧
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