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情報社会を生き抜くための本61「睡眠の話 快眠のためのヒント」(内山真)

先回に続き、内山真氏の本、2014年の中公新書だ。睡眠関係の本で最初に買った本。内山氏は1954年生まれの日本大学の教授で睡眠関係の研究者。睡眠関係の本をたくさん書いている。

5人に1人が不眠を訴えており、その中でも中高生の不眠が圧倒的に多い。睡眠時間の不足は、ゲームやメディアの時間が増加することと関係し、次第に睡眠相後退を起こし慢性の睡眠障害になる。情報社会の抱える大きな問題でもある。

私の長男が不眠で長く苦しんでいた。私自身も若い頃は不眠で悩んだことがあったが、どんなに夜更かししても起きる時間は遅らせないと決めたことで解消した。

不眠の原因は、不眠への恐怖だ。内山氏はこのように述べている。「不眠への恐怖が慢性的な不眠を招いているといってよい。一言で言うと『不眠恐怖症』だ。こうした人に対して診察室では『不眠恐怖症があなたの不眠症の本質です』と説明している。・・・昔は、寝つけない人に『体が休まるからじっとしているだけでいいです』というアドバイスをしてきたが、じっとしている方がつらい。暗いところに一人でいるのは孤独だ。なかなか時間が進まず、本能的警戒心が働き、物事を悪う方向に考えてしまう。さらに眠れないことのつらさを実感することになる」

また定年退職をした人に不眠の訴えが多いのだそうだが、実際にはゆったり眠れるという時間の余裕が睡眠の浅さにつながり良い睡眠がとれない感覚になるのだそうだ。仕事をバリバリやっている頃は、あ〜疲れたといってバタンキュー。深い睡眠なので短くてもスッキリ起きれるのと対照的な現象だ。その結果、慢性的な浅井睡眠で不眠感覚になる。さらに長時間寝ている(寝すぎ)のために満足できる睡眠にならないということもある。6〜7時間程度のほどほどの睡眠が一番健康に良いということだ。