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鬼木フロンターレとは何だったのか:Vol.47〜最速でのJ1通算100勝達成。自身の原点である鹿島アントラーズについて語るとき、鬼木達が語ったこと。
2021年5月。前節に横浜FCに勝利したことで、昨シーズンから続くJ1リーグの最長無敗記録を「23」に更新しています。そして開幕からのJ1無敗記録に目を向けると、現在は「18」。
実は開幕からの負けなしは2015年の浦和レッズの「19」がJリーグ記録になっており、湘南戦で負けなければ、川崎フロンターレが並ぶことになります。それがかかった一戦となりました。
記録尽くしになっていることもあり、オンライン囲み取材でもそういう話題が多くなります。鬼木監督は「記録を目指してはいないですが」とした前置きした上で、こんな思いを述べてくれました。
「スタッフとも話したんですけど、月日が経った時に『あの時(2013年)の大宮がすごかったよね』とか、そういう話が出ますからね。今は感じられないけれど、自分たちがそうやっていろんな記録を更新することで、月日が経った時に、選手やスタッフが誇りに思ってくれる記録が出せるのは、クラブにもサポーターにも思い出になりますよね。それは目指していない中でも、大事なことなのかなと、今はそう思っています」
そう考えると、現在の川崎フロンターレはまさに歴史と記録を作っている真っ只中ですし、自分たちはそれをリアルタイムで目撃している最中だとも言えるわけです。
なお記録に関する話題が多かったのは、鬼木監督は監督として99勝を挙げているからでもあります。この湘南戦に勝利すると、記念すべき100勝を達成することになります。
きっと目の前の1勝を大事にしているので、あまり興味はないかもしれません。でも、せっかくの機会なので、次の1勝とこのときまで積み上げてきた99勝という数字に関する感想を鬼木監督に聞いてみました。
「ちょうど今日、(コーチ陣と)そういう話が出たんですが」と切り出して、語り始めてくれました。
「100勝は、僕の100勝ではなくて、チームの100勝。選手もそうですし、コーチ陣もそう。100というのは、内容はあるにせよ、100回はみんなで喜んでいることになりますよね。まだ達成してないですが、そういうところで近づいているのは嬉しく思います。でも、それが目標ではないので、あくまで数字として、こういうものがあるだけ。自分は常に勝ちたいですし、それは何勝でも変わらないです。積み上げていくことで、この1試合1試合を勝って喜びたい。あとは、みんなに感謝ですね」
当たり前ですけど、勝てば誰もが嬉しいです。
クラブを取り巻くみんなが幸せになります。100勝にリーチがかかっているということは、少なくとも99回はチームとして喜んでいるわけで、そのことが嬉しいと話すのが鬼木監督らしかったですね。どんな内容でも、負けたらアンハッピーですから。
湘南戦は1-1で引き分けに終わったため、結局、次の鹿島戦で達成となりました。J1では最速で100勝に到達した監督に。素晴らしい記録です。
しかも鹿島戦は土壇場で小林悠が決める劇的展開で勝ち点3をもぎ取る劇的すぎる勝利。あの展開で出てきて、決勝弾を決めちゃうってなんなんすか。
実はこの鹿島戦以降、次の等々力でのリーグ戦は9月まで開催がありませんでした(夏場は、ずっとアウェイゲームが続きます)。なので、鬼木監督のJ1通算100勝をこの等々力で祝うには、この試合を逃すわけにはいかなかったのだけど、まさかこんなドラマティックな展開で祝うとは!!
この時の鹿島アントラーズ戦については、試合前の取材からしっかりと語っておきたいと思います。鬼木監督にとって選手としてのプロキャリアを始めたクラブであり、鹿島というクラブ対する思いに関する質問も多く出たからです。そこに対する思いも語ってくれました。
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