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鬼木フロンターレとは何だったのか:Vol.40〜史上最強の秘密は麻生グラウンドにあり。天皇杯制覇の2冠達成で飾ったバンディエラのラストマッチ。

リーグも終了し、残っているタイトルは天皇杯となりました。

記念すべき第100回目大会です。

しかし、コロナ禍によりレギュレーションが大幅に変更。J1リーグは上位2チームのみで、J2・J3も上位1チームが準々決勝から参加。J1王者の川崎フロンターレは準決勝からの登場となりました。

相手はカテゴリーが2つ下のJ3を制覇したブラウブリッツ秋田となります。

キャプテンの谷口彰悟は、この天皇杯に対する強い気持ちがあると言います。

「チームとして獲ったことのないタイトル。リーグ戦を優勝して、この大会に出る権利を得た。このタイトルを全力で取りに行きたい。あとは個人的なことになるが、2017年の元日に決勝で鹿島に負けたのは、僕の中では悔しい思いは残っています」

 谷口が悔しい思いをした年、その天皇杯2回戦で対戦した相手が、奇しくも、ブラウブリッツ秋田だったりします。それ以来の再戦でした。

 あれから4年。現在の谷口彰悟はキャプテンマークを巻いています。2冠目の奪取に力を込めました。

「今シーズンは複数タイトルを目標に掲げてきた。リーグをしっかり取って天皇杯に出る。このチャンスを生かしたい。何が何でも獲りたい気持ちがある。そういう気持ちで1週間準備できていた。決勝や優勝ばかりを考えずに、一戦必勝で目の前の秋田戦に全力を注いで必ず勝つ」

 試合は2-0で勝利。
カテゴリーが二つ違うこともあり、力の差はあったと言えます。


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