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鬼木フロンターレとは何だったのか:Vol.64〜執念の4連勝もリーグ3連覇ならず。キャプテン・谷口彰悟の旅立ち。

2022年シーズンの振り返りもラストです。

北海道コンサドーレ札幌に痛恨の逆転負けを喫し、残り4試合で勝ち点差8。横浜F・マリノスに「王手」をかけられた状態でしたが、続く清水エスパルス、京都サンガF.C.にホームで連勝。優勝の重圧があったのか、横浜F・マリノスが取りこぼし、残り2試合で勝ち点差は2に縮まりました。

 いつ諦めてもおかしくなかったような絶望的な状況から、逆転優勝が現実的とも言える状態にまで追い上げていくことに。しかし、他力ではあることは変わりません。残り2試合で横浜F・マリノスに2連勝されたら、こちらがどんなに頑張っても逆転が出来ないという厳しい状況は同じだからです。

 結論から言うと、残り2試合は両チームとも勝利。これにより、リーグ3連覇は逃しています。最終順位は2位で涙を飲んでいます。最大の目標としていたリーグ3連覇はならず。リーグ王者の座も一旦手放すことになりました。

 優勝を逃した、味の素スタジアム。
試合後、ゴール裏に向かった谷口彰悟はトラメガを手にして、声を震わせながらサポーターに向かって挨拶していました。シーズン後にはカタールワールドカップがありましたが、今思うと、この時すでにクラブを退団する決意が固まっていたのかもしれません。これが、彼がフロンターレのユニフォームを着てプレーした最後のゲームとなっています。

そして鬼木フロンターレとして初めて無冠でシーズンを終えました。どんな王朝にも終わりは来るものです。でも、チームの中にしっかりと残ったものもあるのではないか。そんなことを思いながら、2022シーズンの最終盤を振り返っていきたいと思います。


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