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第31回 #ぼくてつカフェ「若いって、なに?」の簡単なレポート

2024年6月29日(土)に、第31回 #ぼくてつカフェ (哲学カフェ)を開催しました。

2020年7月のスタート以来、基本はオンラインで開催してきましたが「リアル開催を徐々に増やそう」ということで、今回は2回目のリアル開催でした。


【開催概要】

テーマ:「若い」って、なに?

日 時:2024年6月29日 (土) 14:00~16:00
場 所
:東京都渋谷区神宮前1-1-10
    SCC千駄ヶ谷コミュニティセンター2階 サークルルーム1
参加費
:おひとり500円(開催準備費として/当日払い)
進 行:土屋陽介さん
定 員:8~15名

今回は、運営チームで出したテーマに決まりました。

――このテーマについて考えてみたい理由:40代になった。じゅうぶん「いい大人」だと感じる。だけど職場では、全体の年齢層が高いせいでいまだに「若手」扱いをされる。
ある日、タリーズで隣の20代(と思われる)2人組が「大きい会社だと30歳くらいでも若手らしいんですよ」「やだー」と会話していた。「30歳にもなれば一人前として扱われたい。そうじゃないなら嫌だ」というニュアンスで。うん、40代の自分だってそう思うよ。嫌だよねえ。
その一方、テレビCMで「これでマイナス5歳肌!」とか「40歳に見えない!奇跡の美魔女」とかいう謳い文句を聞かされることがある。そのたびに「若い」=「いいこと」という価値観を植え付けられてきた。
見た目は若いほうがいい(らしい)、でも職場では一人前扱いされたい。この矛盾を抱えながら生きるとき「若い」ってどんな意味をもつんだろう?

ということで「若者の街」原宿で、そもそも「若い」って、なに? といったことを考えてみたいです。

https://bokutetsu31.peatix.com

【当日!】

梅雨の晴れ間で、最高気温29℃の夏日でした。

12:50、JR原宿駅に到着(竹下口の階段を下ると、狭い通路に「ホームへ向かう人」と「駅から出たい人」がひしめきあって渋滞してて「若さ」を感じた。駅から会場まで10分くらい歩く間に行列店をちらほら見かけ、行列に並ぶ気力・体力がある人たちの集合体…とこれまた「若さ」を感じた)。

会場は渋谷区の公共施設「SCC千駄ヶ谷コミュニティセンター」。4月にオープンしたばかりですごくきれいな建物!

運営チームで早めに集合し、すでに汗だくだったので冷房をガンガンにきかせながら、会場設営しました。

SCC千駄ヶ谷コミュニティセンター
SCC千駄ヶ谷コミュニティセンターの外観
ファシリテーターの土屋さん
会場設営完了!

13:45 入室開始。
申込者16名⇒参加者14名(うち初参加4名)。

14:00 スタート。
運営から「参加にあたっての注意点」「哲学対話の心得」を説明。

みんなで「問い出し」。
参加者がそれぞれに思うところを「問い」の形で出しあう。

出た問いはこちら。

①若さってエネルギーがあることか?
②若さの単位は何だろう? 時間と切り離すことはできないか?
③精神的な若さとは何?
④若いとなぜ悩むのか?
⑤なぜ若いのがいいと思われがちなのか?
⑥いつ若くなっていつ若くなくなるのか?
⑦なぜ他者から評価されたくないのか?
⑧どんな若者が地域を変えられるのか?
⑨いつまでも若いことはいいことなのか?
⑩若さゆえのゆらぎ、悩みに共通してあるものは何か?
⑪若いことは得か?
⑫年齢はその人を表現するものなのか?
⑬人はなぜ年齢が気になるのか?
⑭若さの起源とは?
⑮老いることによって何が失われるのだろうか?


出た問いのなかから、多数決で「本日の問い」を決める(その前に、票が分散しないよう、似てる問いは合体させることになり、問いを出した本人の了解をとりながら、④と⑩、⑤と⑨と⑪、⑫と⑬が合体)。

問い出し一覧(板書 by吉沢さん)

多数決で「本日の問い」は【⑫年齢はその人を表現するものなのか?+⑬人はなぜ年齢が気になるのか?】に決定!
ここまでで約45分。

「本日の問い」についてみんなで議論。
約1時間15分、いろんな意見を交わしました。

対話中の様子。発言したいときは挙手して、指名されたら発言します
コミュニティボールを持った人が発言します

16:00、本編終了。
そのまま有志が廊下(※)に残り、ふりかえりや雑談などを約1時間30分。

※オンライン開催時に「廊下」とよんでいた空間(二次会的な場所)。今回どこでやるかは当日決めようと運営チームで話してましたが、ほとんどの方(14名中12名)が残ってくれたのと、会場がまだ使える時間帯だったので、そのまま同じ会場でおこないました。

17:30、廊下終了。
参加者もいっしょに会場を片づけ。ありがとうございました!


【感想】

前回(2月)の初リアル開催時と同様、今回(6月)も、オンライン開催時の常連さんがちらほら参加してくださり、若干オフ会的な雰囲気。とはいえ初参加の方も多いので、なるべく内輪っぽい雰囲気は出さないよう心掛けたつもり。
前回の反省からBGMを用意しておいたので、開始前の緊張感はほぐれたように思う。
コミュニティボール(毛糸でつくられた毛玉)を使って対話。ボールを投げる、受け取る、という軽い運動がともなうのがいい。ただ、夏はちょっと暑い気がした(毛玉なので…)。

人はなぜ年齢が気になるのか? 本編では「職場での立場」の話題が長くつづいたけど、学生もいたので(なんと15歳の高校1年生から大学4年生まで! ご参加どうもありがとう!!)、流れていく議論を聞きながら「この話題、伝わってるかな? 退屈じゃないかな?」とひとりでそわそわしてた。

そんなわけで下は15歳、上は60代(?)の方まで幅広い年代の計14名が参加して「年齢」について議論。
開始すぐに「今日このテーマに参加するのはじつは抵抗があった。年齢差別的な、老害がどうのとかエイジズムの話題が出る可能性があるから」との率直な意見を出してくださった方がいて、運営チームとしても気が引き締まったので、発言してもらえてありがたかった。

全体的に、10~20代の参加者のほうが言葉を選びに選んで慎重に発言している印象があった。「考えたことがあるけど全部は言わないほうがいいと思うから」と前置きする方がいたり、発言の最後に「若輩者なのにすみません」と足す方がいたり……。
40代の自分としては「いいんだよ、そんなこと気にしないで~~涙」と申し訳ない気持ちがわいた。哲学カフェの参加者(運営者も)が議論の場でいかに対等でいられるか?はいつも考えていることだけど、発言者の年齢がダイレクトに影響するテーマのときは開始前にもう少し何か注意や補足を加えていたほうがよかったのかもしれない。

次回からもぼちぼちやっていきます。


次回の開催は、運営チームの都合からだいぶ先になってしまうのですが、2024年10月12日、Zoomで開催予定です。はじめての方も、2度目以上の方も、カレンダーに書き込んでおいて、お気軽にご参加くださいね!


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