長縄跳びで逆回し・二本回しに挑戦!
この「リフレク帳」の「155」、「156」、「157」、「159」、「160」と短縄を使った縄跳びの指導方法を紹介してきました。
長縄を使っても楽しい縄跳び運動の指導ができます。
そう言うと、「連続8の字跳び」やもっと長い縄を使った「全員大縄跳び」を思い浮かべる人も少なくないかもしれません。
確かに、「協力」をねらいとした時は、これらは教材として「力」を発揮するように思います。私も、「リフレク帳8」での「体育の授業開き」で、「全員大縄跳び」による「仲間づくり」をねらった指導を紹介しました。
しかし、「連続8の字跳び」や「全員大縄跳び」は、子供にとって「ミスができない」というプレッシャーが掛かります。
「プレッシャーと戦う」ことも体育指導ならではの学習内容ですが、縄跳び運動の楽しさは半減しそうです。
そうでなく、長縄を使って、何度失敗してもいいから、「できない技」「難しい技」に挑戦する楽しさを味わわせたい。できた時の達成感を感じ取らせたい。そう考えるならば、次のような長縄の技もいいのではないでしょうか。
それは、
回している長縄の中に入る→1回から複数回跳ぶ→縄から出る
という長縄跳びの運動です。
な~んだと思われたかもしれません。
そうです。「順回し」、つまり跳ぶ子供にとって縄が自分の方に上から回って来る回し方の場合は、「簡単だ」と感じる子供が多いかもしれません。
だから、「連続8の字跳び」にも取り組ませるのでしょう。
では、「逆回し」にしたらどうでしょう。
縄が下から自分の方にやってきます。
子供にとっては、途端に縄の中に入るタイミングが掴みにくくなります。
だから、視覚調整力を育むチャンスとなるのです。
縄の動きをよく見て、縄が上がるタイミングに合わせて入るのです。
ぜひ、取り組ませてはいかがでしょうか。
初めは「ゆっくり回す」が、ポイントです。
縄から出るときにも「コツ」があります。
「順回し」・「連続8の字跳び」のように、縄に入ったときとは逆の方向に出ようとすると、引っ掛かりやすくなります。
跳び終わった縄が上からやって来るからです。
だから、縄に入ったのと同じ向きに出ます。
縄の右側から入ったなら右側から出て、左側から入ったら左側から出ます。
右か左かは、縄をどちら向きに回しているかで変わるだけです。「逆回し」にして跳ぶことには変わりはありません。
この「逆回し」ができるようになると、「二本回し」も跳べるようになります。
「二本回し」とは、ダブルダッチで行うように、二本の縄を内側に向けて交互に回す回し方です。
跳び方のポイントは、縄を二本とも見させないで、「逆回し」の方の縄だけを見させることです。
そうすれば縄の中に入りやすくなります。
「逆回し」の縄が上にいったタイミングで入ると、「順回し」の縄が上から回ってくるので、それを「1回目のジャンプ」で、すぐに跳ぶことになります。
入ってしまえば意外と簡単。縄をよく見て、一本縄の時の倍速でジャンプを繰り返すだけです。
縄から出るときがちょっとばかり難しくなります。
「逆回し」縄を跳んだ後なら入ったときと逆の方向へ、「順回し」縄を跳んだ後ならば入ったときと同じ方向へ素早く出ます。
ぜひ、挑戦してみてください。
なかなか回す縄に入れない子には、「はい」「はい」とタイミングに合わせて声を掛けたり、背中を軽く押してあげたりすると良いでしょう。
「教え合う」「助け合う」人間関係づくりが大切なのは、言うまでもありません。