初めての「おらが蕎麦」でM1に思いを馳せる
夕方の虫養いに、かけそば(570円)を食す。
初めて入った「おらが蕎麦」というお店である。
一口お出汁をすすった途端、
なんこれ。めちゃくちゃ美味しいやん!!と
全身の細胞がバンザーイ状態。
過去、チェーン店のうどん屋さんで、
なんこれ。めちゃくちゃまずいやん!!
と全身の細胞がバンザーイ、なしよ。※
という経験を少なからずしておるので、チェーン店をなめてたんだよごめんよ反省おらが蕎麦。
はぁ……嫋やかに舞うが如く天かすが溶けたお出汁を飲み干し、心も身体も満たされてレジで支払いを済ませる。
その時、マニュアルなのであろう、レジの店員さんが、高らかに
「お客様お帰りでーす!」
と言った。
当然、奥の店員さんにかけた言葉である。
なのに
この言葉に
反射的に
しっかりと明瞭に
「はい」
答えてしまった当お客様の私です。
「え?」
という顔をした店員さんを尻目に、逃げるように表へ出た。
はずい×約1000 連打しながら考えた。
この恥ずかしさをまず、90点とすれば。
道を歩いていて、後ろの人をずっとツレと思っと喋っていて、振り向いたら知らない人だったと気付いた時の恥ずかしさはこれのちょっと上の91点か。
発車の合図が鳴っているが、なんとか乗り込もうと必死の形相でホームを駆け上がるも目の前でドアがプシューンと閉まった時の恥ずかしさは、前の二例に比べて上か下か。
学校で先生を「お母さん」と呼んでしまった時の恥ずかしさは、これはもうかなりの高得点だが、さて何点か。
といくつもの恥ずかしい場面を想定して点数をつけてみるが、どれもそれなりに恥クオリティーは高く、私の採点ソフトはあっけなく「採点不能」となり、感覚のみで物事に点数を付ける難しさを改めて知った2023年M1前夜でございます。
だから何?
(了)
※「バンザーイ、なしよ」は
昭和の名物番組『スター誕生』で、合格者がいなかったときに司会の欽ちゃん(萩本欽一)がやってたギャグなんやけどこの説明いりましたか。
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