【論文メモ】Strategic Analysis of the Automation of Container Port Terminals through BOT (Business Observation Tool) (Camarero Orive et al., 2020)

1. 概要

港湾は、Port 4.0の構想に向かってデジタルトランスフォーメーションの真っ只中にあり、デジタル化された環境に優しい港湾をつくるためには、市場からもたらされる新技術の導入が必要である。

それらの技術は、機能的なアプローチにおいて自動化されたターミナルの発展を可能にしてきた。

本論文では、ターミナルの自動化におけるサポート材料や障害を数値化し、現実的な状況を考慮した上で自動化に取り組む各当事者がどういった施策を行うべきかを判断するための方法論を提供する。

2. メモ

・1984年にロッテルダムのEurope Container Terminal (ECT) が自動化されて以降、自動化コンテナターミナルは急速に増加してきた。

・自動化はコンテナターミナルに限ったことではないが、コンテナ輸送の特性(高度な特殊性と標準化)および他の港湾との競合により、自動化は推進されてきた。

・具体的な目的としてはランニングコスト(主に人件費)の削減、生産性・安全性・環境的な持続可能性の向上が挙げられる。

・しかし、不十分な導入により、自動化後に却って生産性が落ちたターミナルもあった。

・ターミナルは自動化の程度により、全自動化・半自動化・マニュアルの3つに分類される。

・自動化により従来の労働力が削減される可能性を含むため、労働組合の力が強い場所では紛争が起こるかもしれない。紛争を防ぎ自動化を円滑に進めるために、彼らに対し情報や必要なスキルを身に着けるためのトレーニングの提供が求められる。

・サイバーセキュリティが主な短期的課題として挙げられる。

・データの共有がターミナル自動化の根幹となるため、関係者間の連携は必須である。

3. 出典

CAMARERO ORIVE, A., SANTIAGO, J. I. P., CORRAL, M. M. E.-I. & GONZÁLEZ-CANCELAS, N. 2020. Strategic Analysis of the Automation of Container Port Terminals through BOT (Business Observation Tool). Logistics, 4, 3


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