とびらプロジェクト~とびラーになるまで#1
この春から始めたことの2つ目、東京都美術館×東京芸術大学のとびらプロジェクトに参加することです。
とびらプロジェクトとは
”美術館を拠点にアートを介してコミュニティを育むソーシャルデザインプロジェクト” と officialに記載されています。
初めてこの説明を見た時は、自分にはさらっと流れました。なんとなく存在を知りつつ、参加するまでに自分なりに響いた箇所が違いました。
応募するときにも改めて見てみると、”アートを介して”というところが自分にはとても光って見えました。正直なところ、参加が確定するまで”美術館を拠点に” のところはそこまでこだわりもなく…
プロジェクトに参加することになって最初の講義を受けて、ようやく、美術館というところを拠点に、そしてたくさん集まっているその他のアート施設のある上野を拠点に私はこれから活動していくんだという自覚のようなものが芽生えたような気がします。
参加するまでの2020年という一年
皆さん誰もがそうだと思いますが、2020年は、コロナ禍でいろいろ戸惑い、何かしらの転機や衝撃があった年になったかと思います。しかし、私はなんだかんか、コロナに怯え、動けなかった年となりました。
そこには、世界中が動転している中で、もともとの重い疾患者はどうしていけばよい? 循環器系、呼吸器系の重症疾患者にとって、足りない足りないと言われている人工心肺装置ECMOや、酸素がつけれるベットが当たり前のように使える環境ではなくなって、今この瞬間コロナにかからなくても、持病が悪い方に転んでしまったらどうなってしまう? コロナにかかったら持病の悪化とともにどうなってしまう? それは本人だけでなく、おうち時間がより長くなった家族にも同じ不安が、とてつもなく押し寄せて、極力、活動を自粛していました。当然、撮影も完全にストップし、フォトグラファーの中でも活動再開はかなり遅い方だったかと思います。(今でも慎重さ具合は変わりません。無理はしない、させない、できることをできる範囲で行う、を基本にしています)
それは、何より自分の家族がかかってしまった怖さを考えると、私にご依頼を下さる方のお子様も同様の立場の方が多く、安易に再開をすることができなかったのです。秋ぐちから少しずつ様子を見ながらの再開でした。
ある撮影の出会いと2021年に向けた反省
そんな中、コロナ禍でもこどもは成長していて、一方であとどれくらい生きていけるかわからない、だから、この状況下で撮るということに理解をしてくれる信頼できる人を探していました、とご依頼がございました。
同じ思いがあるからこその、形だけのコロナ対策ではきっとないはずだと、ご夫婦で探してくださり、ご縁を頂いたお客様がいらっしゃいました。
とても嬉しかったのですが、ふと、2020年も終盤に差し掛かっていた時期にこの1年、私は自分がやろうと思ったホスピタルフォトグラファーとして名乗る仕事ができただろうか、病室には入れない状況だからという理由はもちろんありましたが、他にやれることはなかっただろうかと、段々と後悔が押し寄せ、2021年は、このままではダメだと思い始めた大きなきっかけの一つでした。
とびらプロジェクト応募まで その1
2020年という一年にあまり積極的に自分が動けなかったことがベースになり、年が明ける前に、2021年に①やりたいこと、②やれそうなこと、③難しそうだけどやってみようと挑戦したいこと、の大きく3つを掲げました。
③の難しそうだけど、、、が、このとびらプロジェクトへの参加でした。存在は知っていて、前年は傍観して募集期間が終わったこのとびらプロジェクトの応募まで、久々にいろいろと書いたり読んだりすることが、年末から始まりました。
まず読んだのが、HPにも大きく出ている『美術館と大学と市民がつくるソーシャルデザインプロジェクト』の書籍です。とびらプロジェクトを知るにはまずこちらを読むのが何よりわかりやすいし、実際の内容が書かれていて、ここで自分はどんなことができるだろうかということがイメージしやすくなるように思います。
そして、この本を読んだことで、今まで深く知らなかった美術館の歴史やバックグランドに触れることになり、最初にふれた”美術館を拠点に”というキーワードが少しだけ自分の中に入り始めた頃でした。
と同時に、自分のキャリアの整理と棚卸し、そしてアートに思うことの整理を始めました。
今回はここまで、次回は、とびらプロジェクト応募まで~その2~を書きたいと思います。ここまで読んでくれてありがとうございました。
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ご興味ある方は、ぜひのぞいてみてください。
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