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中国ドラマ「これから先の恋」(余生,请多指教)

主演:ヤン・ズー(杨紫)、シャオ・ジャン(肖战)、マー・ユージェ(马渝捷)、リー・ユンルイ(李昀锐)
2022年 全29話(DVD版)
いしゃーしゃ的オススメ度:★★★★☆
(写真=腾讯视频より)
(2022年4月3日 話数に関する追記)
(2022年12月29日追記:2023年1月より日本でも放送、予告編動画追加)

多くの華流ドラマファンが首を長くして待っていた本作、シャオ・ジャン主演の2019年の大ヒットドラマ『陈情令』が出た後に撮影されたため、翌年には出るかと思っていたら、やっと今、3年後に日の目を見た!
実は現在彼と私のホアン君(黄景瑜)がダブル主演の『ACE TROOP (王牌部队)』も視聴中。本来なら、同じ俳優が主演を務める作品は同時視聴しないようにしているのだが、軍隊もので全くストーリーが被らないし、何より私にとっての主演はホアン君だけ。本作の方が短いので、先に観終わってしまった。

音大生と外科医のラブストーリー

ヤン・ズー演じるリン・ズーシャオ(林之校)は音大でチェロを学ぶ大学生。しかし、父親は彼女が音楽の道に進むのに反対しており、また学校のオーケストラメンバーにも選ばれず、落ち込んでいる。
シャオ・ジャン演じるグー・ウェイ(顾魏)は、優秀な消化器科の外科医だが、オペで自分の慕っていた教授を助けることができず、それがトラウマでメスを持てなくなってしまう。

そんな二人が、ズーシャオの父親の病気をきっかけに知り合い、お互いに気になる存在となるものの、なかなか前進できないでいる。
というのも、グー・ウェイには学生時代からずっと一緒で同僚のガオ・シー(高浠)(マー・ユージェ演)が、ズーシャオにはバイオリニストの先輩シャオ・ジャン(邵江)(リー・ユンルイ演)という、グー・ウェイとズーシャオの両親達がそれぞれの将来の結婚相手にと願っている強力なライバルがいるのであった。

メインキャストはやはり良かった

まあ早い話が、最初はお互いいけすかなかったけれど、運命の相手とわかり、困難を乗り越えて一緒になるという物語。
正直、よくいえば「伝統的」、でも言わせてもらえるなら(って言っちゃうけど)、恋愛と結婚観に関しては「とんでもなく古くさい」概念に支配されている物語で、他のキャストだったら挫折していたかもしれない。

ストーリーとしては平凡だが、面白く観続けられたのは、やはり主演の二人の演技力である。
ヤン・ズーの前作『Psychologist (女心理师)』での心理カウンセラー役は全くよくなかったが(これはドラマもよくなかった)、本作のキャラこそが彼女の魅力を最大限に出していたのではないかと思う。可愛くて天真爛漫、無頓着なところもあると思えば、センシティブな面も持ち合わせ、どこまでも明るくポジティブなズーシャオをとても上手く演じきっていたと思う。子役時代からのキャリアがあるので、合ったキャラであれば完璧と言える。

シャオ・ジャンは『陈情令』は挫折しているが、一度ちゃんと作品を見てみたいと思っていた俳優。時代劇出演が多いので、チャンスがなかったが、本作と軍隊ものでの演技はやはりいい。人気があるのもうなずける。本作のキャラは潔癖症的な部分もあり、惚れることはできなかったが、声がいいんだな、ロマンティックなシーンではなかなか良い。本当はベッドシーンとか見てみたいけど(うふ💕)、中国ドラマとこの人気度じゃ無理だろうなぁ(笑)。

なお、いくつかのエピソードの最後にある、二人による「小劇場」も可愛い。

本作視聴をプッシュされたのは、実はもう一人の女優マー・ユージェ

(写真=百度百科より)

ホアンくんの主演作『破氷行動 〜ドラッグ・ウォーズ (破冰行动)』で彼のボディガード役を務めていた姿がなかなかカッコ良く、気になっていた女優だったので、見てみたが、ちょっと出番が少なくて残念。でも嫌な女役がとてもよかった。

けっこう気に入らない点もあり

上にも書いたように、ストーリー的には結構古臭くて、気に入らない点が大いにあった。

病気、病院、病人

これは他の中国の医療ドラマの感想記事でも少し書いているが、モンスター患者が多すぎる。いや、もちろん日本にもたくさんいるだろう。しかし、そのモンスター度が中国のはあまりにも幼稚で、「こんなふうに思っている人ってまだいるの?」と結構驚く。
ネットでの情報が氾濫していて、正しい情報を得るのも難しいかもしれないが、それでも全体的に病気や医師などに対する患者や家族の知識や意識が極めて低く、病院や医師をすぐに責める態度も(そして、それをすぐにネットに上げる)、ちょっと日本人の私から見たら、いくらドラマとはいえ異常。日本や韓国のドラマでもここまでの意識の低さは見られないと思うので、ある意味中国らしさなのだろうか。それとも単にストーリーをドラマチックにするための演出なのか。

食事

これも上の点と少し関連している。家族を大切にする文化なので、病人がいると心配なのはわかるが、胃がんになったズーシャオの父親に無理やり食事させたり、術後の化学療法中にも、吐き気がしてるというのに無理やり餃子食べさせたり、とにかく食事させることへの執着がすごい。
その割には、家でも、レストランでも大量の料理を残し放題。この点は多くの外国人の華流ドラマファンも指摘しており、もてなし文化の一端とはいえ、見ていてあまり気分の良いものではない。

海外留学

少しネタバレになってしまうが、ズーシャオにドイツへの留学の話が出る。しかし彼女は家族、そしてグー・ウェイと離れたくないので、断念するのだ。他の音大生が喉から手が出るくらい欲しているチャンスだが、確かに病気の父親は心配だろう。でもあんなに大騒ぎしていたチェリストを目指す夢も、そんな程度だったの?と思ってしまう。

サブカップル、あまり意味なし

まあ、これはよくあることなので、本作だけの話でもない。
カフェのオープン、そして倒産の話は、正直よくわからなかった。でも、どうでもいい感じ。

とまあ、いろいろと書いたが、恋愛や結婚に憧れを持つ若い世代の方や、ヤン・ズーかシャオ・ジャンのファンなら観る価値はありである。

こちらが二人が歌うドラマと同名の主題歌♫

(2022年4月3日 話数に関する追記)
本作は全32話の「テレビ版」全29話の「DVD版」という二つのバージョンがあり(両方ともWeTVで公式配信中)、私が視聴したのは後者。公式情報ではないのだが、ドラマファンのグループによれば、両者では編集が全く異なっているようで、「DVD版」がどうも正式版で、「テレビ版」は多少いくつかのシーンが長く入っているらしい。個人的にはおそらく家族のエピソードが多いのかなと思うが、もしご存知の方がいらっしゃいましたら、情報よろしくお願いいたします。  

(2022年12月29日追記:2023年1月より日本でも放送!)
こちらが予告編。


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