韓国ドラマ「クイーンメーカー」
主演:キム・ヒエ、ムン・ソリ、リュ・スヨン、オク・ジャヨン
2023年 全11話(1話約65分)
いしゃーしゃ的オススメ度:★★★★☆
(写真=Netflixより)
Netflixで同時期に出てきた台湾と韓国の選挙に関するドラマ、両作とも主演女優が好きなので、どちらから観るか迷ったが、結局台湾から観てしまった。
しかし、もちろんキム・ヒエも見たかったので、こちらも台湾の後にすぐに視聴。
一方は総統、もう一方はソウル市長と、全く異なる国と地位の選挙ではあるものの、両者とも女性の候補者がいて、その候補者をなんとも勝たせようと奔走する「クイーンメーカー」の女性が主役ということで、共通点があったのが興味深い。
以下、二作品の比較も多少交えながら書いてみようと思う。
財閥系VS人権派弁護士
キム・ヒエ演じるファン・ドヒは多大な権力を持つ財閥の、ソ・イスク演じるウンソングループの会長ソン・ヨンシムに召使の如く忠実に仕えていた。様々な裏仕事をこなしてきたドヒだったが、流石にリュ・スヨン演じる娘婿ペク・ジェミンのアシスタントの自殺を目の当たりにしてしまい、恐ろしくなってウンソングループを辞める。
そして、彼らの行なってきた様々な悪事を暴くために、ムン・ソリ演じる人権弁護士オ・ギョンスクのソウル市長選挙キャンプに合流することにした。
シスターフッドバディ物語
台湾の、ある意味より健全な選挙運動を見た後なので、韓国のお得意分野である財閥系のドロドロ劇に、正直また辟易してしまったが、まあ、キム・ヒエとムン・ソリのシスターフッドは見どころであったと言える。
視聴し終えてからネットで読んだのだが、監督はアメリカ映画『テルマ&ルイーズ』のような、二人の女性が同じ目的に向かって突き進んでいくイメージを出したそうだが、確かに、見ていても、状況やキャラクターは全く異なるものの、テルマとルイーズが思い浮かんだので、うまくあの映画のエッセンスを取り入れていると思った(もっとも、彼女たちのような結末にならなくて良かったが。。。)。
本作では特に財閥や男社会というのがより「敵」として描かれており、それもさらにドヒとギョンスクの二人の戦いを際立たせていたと言える。
キャストはいいが、財閥系もういいよ。。。
キム・ヒエ主演のドラマは3本目だが(『密会』、『夫婦の世界』)、キム・ヒエはやっぱり何をやってもキムタク、じゃなくてキム・ヒエなんだなと感じたのは私だけ?(笑)
美しい顔をしているのに、強烈な個性というか、芯が滲み出てくるのが感じられる。他のドラマもこれから見てみて、本当に「何をやってもキム・ヒエ」なのか是非確認してみたいと思う。
あと、イ・ギョンヨンであるが、この俳優はどうしていつもこういう役ばかりなのだろう?もちろん適役だが、なんかマンネリ感を感じてしまう。
キャストはもちろん皆適役で良かったが、個人的には財閥系はまた当分お腹いっぱいだなぁという感じ。
ドラマとしてはよくできているが、いくら選挙運動とシチュエーションは変わっていたと言え、お決まりの財閥ドロドロ復讐劇系ということで、星は一つマイナス。
日本でもクイーンメーカー作れる?
さて、日本でも日本版「クイーンメーカー」を作れるのではないだろうか?なんせ下地ができている。そう、2023年のつよぽん主演の『罠の戦争』があるではないか。最後には、井川遥演じる妻の可南子が衆議院議員になる。もちろんこのままつよぽんでもいいが、誰か別のキャスト、特に女性キャストをクイーンメーカーに仕立てたストーリーにしてもいいかなと思うがどうだろう。
あ、もちろん世界中の人が見て比較できるように、ここはNetflixにお願いしたい。
こちらがなかなかよかったメインOSTの『Glass Ceiling』🎵(音源のみ)