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言葉って、財産|こどものにほんご(26)
言うは易く行うは難し
年少者が二つの言語を習得するのは容易なことではなく
周囲の手厚い支援が必要であることは言うまでも無く
その支援も並大抵の努力ではないことも想像できるのですが
その子がもともともっていた強みやルーツにかかわる大事なものを
できる限り手放さずにいられる環境であったら、と思います。
大切なのは「何語で話せるか」ではなく「なにを話すか」
30年ほど前ロンドンに1か月滞在した時のこと
夕食後ホストマザーとそのご家族、隣部屋のイタリア人やドイツ人と
政治の話題になりましたが、私は何も発言出来ませんでした。
英語力問題もありますが、その後英検2級を取得したので
会話自体はできたはずなのです。
当時、日本では政治と宗教の話は外でするな、という風潮もあり
私はぼんやりした大学生だったので、
「あなたは、どう?」
と聞かれても「特に意見はないです…。」 👀「…。」
どうしてあの時
「政治に関する英単語、勉強がんばります!」とか
「日本は、あまり政治の話を外でしないんです。一般的に議論が得意じゃ
ないので。」とか
せめて自分の考えや世間の様子を自分の言葉で伝えるくらいの機転が
きかなかったのだろう、と思います。
考えの素地となるのは「母語」
母語で説明できない話題について、外国語で真意と共に
伝えるのはまず不可能です。
どっちつかずになる危険性に注意を払いつつ
多くの選択肢がもてる未来のために、保護者と相談する機会をもちながら
子どもの母語を大切にしていけたら良いなと思います。
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