訓と音日本生まれでも家族の母語が日本語ではない場合|こどものにほんご①
訓読み音読み
「おんよみの音って、たいこのドンっていう音のことかと思ってた。」
こんなことを口にしたのは
生まれも育ちも日本の、小学3年生でした。
その子のルーツはイギリスとアメリカにあり、生まれたときから
日本にいて日本の幼稚園⇒日本の小学校に通っているので
生活する上での日本語はまったく問題ありませんでしたが
学習する上で担任の先生が心配されて
校長先生が教育委員会に申請を出して下さったので
たまたま他の児童を見ていた私がその子も見ることになりました。
3年国語で「訓読み音読み」の単元があり、そのときに
冒頭の言葉がその子の口から飛び出してきました。
自分自身も低学年の時にその違いをはっきり理解しておらず
外国籍の子だからということでもないのですが、
家族の母語が日本語ではない場合
意味が分からないままになっていることが多くありすぎて
その積み重ねが日本の常識や文化に基づいた学校教育のシステムの
中では不利に働くのではないかと思うのです。
この児童の場合は先取り授業の中での発言だったのですが
日本の学校で学び続ける時、漢字の習得は避けて通れず
目標としている学資指導要領に沿った日本語プリント作成に
支障があるので
まず「訓音」について確認する必要があると考えました。
日本語が分からない子どもだから、大人が評価するしかない?
小学1年生も、その時間に何が出来るようになったのか聞けば答えます。
自己評価も慣れですので
日本語指導を要する児童にも必要だと考え、
簡単な振り返りシートを作りました。それにあわせて
自分がこの学習を通して何を学ぶのかを知ることも、大切なことなので
見通しがもてるように、振り返りと対になる下のプリントを作りました。
訓と音 漢字について知る P111~113
支援者がこれから、「山」「上」「下」などここに書かれている
漢字を学習することを知らせることで、児童だけでなく支援者も
児童の学習に見通しをもつことができるように、と考えました。
学級担任をしていたときの自転車操業感がトラウマとなって
こういうのがあれば良いなあと…。
✅欄は、訓と音の項目が終了する時に
振り返りのプリントを用意しているので、そこで児童本人に確認しながら
✓してもらえると良いなと思っています。
まずは国語教科書にもある、しりとり遊びです。
単語を増やすとか、ひらがな練習とか、日本語遊びを紹介とかもありますが
一番の目的は、次のプリントで
日本の国花「きく」から「くんよみ」は
「くんよみ」が日本語の意味を分かりやすく伝える読み方
であることの意識付けをしたくての「しりとり」です。
この訓読みと音読みの説明は、3年生の国語教科書を参考に書いています。
お花のことは、
菊×水色=くんよみ
梅×赤色=おんよみ
漢字の音訓を視覚的に区別するために書きました。
(1)から(43)までのプリント一気見
なぞり書きが良い!と主張するために
ひらがな練習プリントも作りました。
ただ、使えるかどうかも分からない110枚のプリントをご覧になる
労力もお時間ももったいないので2分程度の動画にまとめました。
速すぎてサブリミナルか?!目がチカチカする箇所もありますが
もしご興味があったらどうぞ。
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