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山葡萄バッグは親子三代 修理の記録|わたしの手仕事



今年がんばりたいこと


日本語教材について発信して約3か月
毎回「大丈夫かな?」とドキドキしながら続けてきました。
川上郁雄先生に師事したい・・・と図々しいことを考えたこともありましたが
体の具合も良くならないし学校で働く機会ももうないだろうと諦めました。

そんな中で、自分の考えを発信するということは
自分の無知や浅はかさをさらすようで日々緊張感に包まれています。

それでも、気にかけてコメントを下さったり
スキのリアクションを下さったり
いつも静かに見守って下さっている方の気配があるので
何とか続けられています。ありがとうございます。

内容はさておき(😅)、今は「こどものにほんご教材」の
選択肢を増やすことが大事だと考えており、その為には
気づいた人や出来そうな人が手を動かすしかないのかなと思うのです。

文部科学省主導で「かすたねっと」を活用して
日本の学校で学ぶ子どものための「にほんご教材」を作成することが
著作権問題もなく一番良いという思いは、ずっとあります・・・。


今年は、日本語教材だけでなく
もう少し集中したいものがあり
今回はそれについて書きたいと思います。

写真だけでも最後まで見ていただけたら
うれしいです。


先人の知恵がつまっているカゴ編み


行動に制限はありますが私は手仕事なら出来るので
今まで興味があって、やったことがないことに挑戦しています。
子どもの頃から憧れていた機織り
10年以上続けお教室を開く資格を取りました。

織った生地でバッグを仕立てるときに
カゴを底につけたら生地が傷まなくて良いなと思っていた時
ありがたいご縁があり、カゴ編み教室にも通っています。


国産のもので
腕の良い職人さんが編んだ山葡萄のバッグは
デパートなどで20万以上の値がついています。

なぜそんなに高級なのか・・・

❶ 山葡萄の樹皮がとれる時期や場所が非常に限られている
❷ 危険な中採取に行く方が高齢化している
❸ 資材にするまで信じられないくらい手間がかかる
❹ 隙間無く綺麗に編む手加減が自然のもの相手で難しい

他にも理由があり私の主観も入っているかも知れませんが
主にこのようなことが言われています。

お世話になっている所では20年習っている生徒さんもいらして、
職人さんのような美しい作品作りをされています。
私はやっと幾つかの編み方を理解した程度なのですが
山葡萄バッグの良さを教えて下さった恩人のバッグが壊れた時に
先生に教わりながら修理する機会をいただきました。

山葡萄のバッグは丈夫で親子三代にわたり使える


と言われています。が、このように壊れることもあります。

肝心の持ち手が・・・

山葡萄を薄く削っているので
軽くて、繊細なデザインがとても素敵なのですが、
その分衝撃などに弱くなるのだなと分かりました。

大切なバッグ、どのように修理を進めるか先生にアドバイスを頂きながら
持ち手の土台(バッグの縁)を編み直すべく水に一晩浸してほどきました。

山葡萄はかたいのでバッグの素材としては良いのですが
編むには十分濡れて柔らかい状態にする必要があります。
霧吹きが必須アイテム。

上と下の写真は表と裏が合っていませんが
折れたり切れたりしている部分を取り除き
新しい資材を入れていきます。

乾くと縮むので隙間が目立つ部分は、やり直し・・・何度もやり直しました。
直した箇所は色が違うのですが、そのうち馴染むのでこれで良いそうです。
この縁かがりは、編むときは易しい縁かがりです。
乾いたときに縮むので本当は難しい縁かがりです。
高さが微妙に違っています・・・。
あとは持ち手です。


修理完了
持ち手の土台が割れていたため、解いて高さを均一にしたので
バッグの高さが少し短くなっています。

ほどいた持ち手の山葡萄は、玉飾りに生まれ変わりました。

 「Ise-rokuさんの良い勉強になるかと思って。」 
  と大切なバッグを託して下さった方のお陰で、
  バッグ作りについて理解が深まりました。

 「1からバッグを編むよりも、他の方が編んだ作品を直す方が難しい。」
  先生の仰る通りでした。

 様々な情報が手に入りやすい今、独学で出来ないことはないけれど
 的確な助言を下さる方が傍にいる、という安心感は価値あることだと
 実感します。

 まだまだな腕前ですが美しい作品ができるように研鑽を積みたいと
 思います。

 
 最後までお読みくださり、ありがとうございます。
 


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