こどものにほんご|松江城をどう思いますか?に対するALTの答え 不昧公好み(和菓子):まみむめも(18)
神話の国出雲
35年ほど前、松江に住んでいたことがありました。
歴史あるお城や落ち着いた武家屋敷、美しい宍道湖があり
車で1時間行けば出雲大社があります。
引っ越した当初
タクシーの運転手さんが出雲案内を
して下さいました。
斐伊川は大きく蛇行し、見えている土は確かに赤く(出雲は鉄の産地)
出雲大社には神様たちが寝泊まりする十九社がありました。
出雲神話の地にいるのだなあ、とワクワクしました。
不昧公好み
松平治郷(1751~1818)
江戸末期後期 大名茶人として有名な松江藩第7代藩主
和菓子屋さんが多く
お抹茶が喫茶店通年メニューであったり
家に炉畳がある友人がいたり
毎年松江城で大茶会が催されたり
「不昧公好み」という言葉をよく聞きました。
松江の人々にとってお抹茶を点てることは特別なことでも
なんでもなく、暮らしの中で当たり前に行われていたことに
後世までお殿様のもたらす影響みたいなものを感じました。
和菓子目当てで入った週1回の茶道クラブでは
和服をお召しになった裏だったか表だったか(オイ!)
千家のお茶の先生が指導に来て下さり
掛け軸のことや袱紗さばきや、いろいろなお作法を
教えて下さいました。
今は細かいことは記憶にありませんが
茶の湯文化の歴史がある土地でお茶を嗜む豊かな時間を
過ごせた記憶は消えません。
松江城をどう思いますか?
高校生の時、外国の先生が今で言うALTみたいな位置づけで
1日だけ英語の授業に来られたことがありました。
よくある質問コーナーがあったので勇気を出して挙手し
「What do you think about Matsue Castle?」
と質問したことを何年経っても思い出します。
私たちとさほど年の差がなさそうな先生は
ちょっと申し訳なさげに「なんとも思わない。」
という感じのことを答えられて、私は
恥ずかしくて居たたまれない気持ちになりました。
「日本のお城、きれいだね!」とか せめて
「ぼくらの西洋の城とは趣が違うよね!」とか
そういうコメントをものすごく期待していた自分に
気づいたからです。
興味を持つも持たないも個人の自由なのだから
そんな質問をする方がいけなかったのだと思っていました。
ただ最近思うのは
町で観光している人なら構わないし
そもそもこちらから聞くこともしません。
でも、異文化交流する気がない人が
高校生の英語の授業に来る感覚がちょっと分かりません。
組織がどのような基準や観点で英語の先生を採用するのか
大切なことなのだなあと思います。
日本土産として人気の抹茶味
外国からの観光客に「何のお土産を買いましたか?」と
インタビューすると「抹茶味のキットカット」を
はじめとする「抹茶味」のお菓子が人気です。
お茶をめぐる情勢
円安の影響もあったのかも知れませんが
外国でも注目されて評価されていることが分かります。
お茶の生産者さんの課題なども詳しく書かれていました。
茶葉→碾茶→(石臼)→抹茶
壺井栄さんの小説「石うすの歌」が昔の国語教科書に
記載されていたので「石臼」の写真を入れてみたのですが
かなり前から教科書に記載されていなかったようです。
光村図書HP「教科書クロニクル」をごぞんじですか?
生年月日を入力すると
その年代で使用していた教科書の表紙や文学教材などの
あらすじを読むことが出来ます。
懐かしい気持ちになれました。