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記憶から消せない 答え合わせもできない 電車は通り過ぎていった
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構造内部には過剰に力が蓄積されていて、力は解放を要求する。それが故の祝祭であり、それが故のこのひたすら書くという行為である。
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無限の可能性が死んで、今の自分に収束する。亀を救えなかった浦島太郎、蜘蛛に噛まれなかったスパイダーマン、息を吹き返さなかったイエス・キリスト。
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愛してくれてありがとう、その好意は僕にとって生温い刃物。悲しい君の顔は、初めから見たくなかったのに。
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レイヤ
自分を解剖して心があるか確かめたい
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生きていること自体、疑い得るものであり、ぼくらの人生なんて、それは実態がなく思える、例えば僕らの意識は安いゲームソフトにインストールされていて、太陽系というステージで、幾ばくかのライフを賭している。どうせゲームみたいなもんなんだから、もっと前向きに生きてみるのも、悪くないかなと思う。
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人と関わることが嫌いで、でもその反面、自分の純血さを自認したい強迫観念がある。それはなんて言うか、そもそ
blown out of proportion
生きててどうせ良いことなんかない意味のないこのクソみたいな世界でせめてもと震える手を伸ばしていく微光に向かって
考察 映画『あのこと』オードレイ・ディバン監督
2021年、第78回ヴェネツィア国際映画祭で最高賞の金獅子賞を獲得した本作。勇気ある女性の強さに、深く胸を打たれる作品だ。
“じぶんごと”としての映像体験正方形に近い画面構図で、限りなく狭い視野で撮影された本作。ストーリーが進行していく中で、是が非でも、観客の心身はアンヌのそれと一つになっていく。
そして我々がアンヌと位相を共にした時、待っていたのは地獄の苦痛。中絶の施術である。
一度目の施