「1人の好きが共感を生む」

今日の夜ご飯をレストランでテイクアウトした時の話。
母親と東京の新居の家具を買いに行った後、もう夜ご飯の時間に迫っていたこともあって今日はインドカレーをテイクアウトすることにした。

その店は前から気にはなっていたが、初めて今回行ってみた。

インドからやって来たっぽい2人が経営しているお店で、店内はそこまで大きくもなく小さくもなくと言う感じだ。

お店に入ってもデリバリーと聞いたきりメニューの説明はなく、僕と母親は若干戸惑っていたがそこにカウンターで1人で食べに来ているおじさんが話しかけて来て、メニューの説明をしてくれた。

彼はその店の常連らしく、勢いよく初対面の僕たちにおすすめを紹介してくれた。

割とそれだけっちゃそれだけなんだけれど、その説明が渡部かよって言うくらい上手かった。

上手かったと言うより、カレーとそのお店に対する愛で溢れていた。

このカレーはひき肉でスープの出汁をとってそこから焼肉のようにスパイスと合わせて焼いたものをまた煮込んであるとか、、またそれを普通の白ごはんだけじゃなくココナッツライスと合わせるとさらに楽しみが増えるんだとか、、、

とにかくカレーとお店の話をもう一杯食べたそうな感じでニコニコしながら話してくれた。

聞くと京都からわざわざ往復4時間かけて六甲まで来てるらしい。しかも毎週。笑

僕らが出来上がりを待っている間も店員以上にこのカレー屋について色々話してくれた。

スパイスの使われ方から仕入れ先、時期による味の変化、またカウンターに座るとインド人の店長から色々面白い話が聴けること、などなど。。もはや他のスタッフ以上に知っている説はある。

結局、僕らはそのおじさんがお勧めしてくれた3種類のカレーとチキンを注文し、持ち帰って食べた。

味はおじさんのお勧めもあって美味しかった。

でも、その美味しさはこのおじさんとの会話なしにはなかったと思う。

なぜか味以上にめちゃくちゃ美味しかったし、このカレー屋が好きになってしまった。

おじさんのカレーとあのお店に対する愛に僕もワクワクしてしまったんだ。なんというか、おじさんのカレーに対する愛は自由だった。おそらくまた食べに行くだろう。

スパイスによる熱さで少し汗ばみりながらも、熱心に僕らに色々教えてくれている姿がいまだに思い浮かぶ。

要は、こんなにも人の好きってパワーを持っているんだなあと思えた日だった。その好きは伝染するし、共感になっていく。そしてそれが連帯感を持ってすごいパワーになっていくんだろう。

僕もそう言う「好き」を、愛を持って楽しく広げていきたい。

「夢中」という一番うまいスパイスが効いた夕食だった。

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