なんで勉強しないといけないのか
なぜ君は学校にいって勉強しなければいけないんだろう?
なんでだと思う?
みんなが行ってるからかな。
子どもの義務だからかな。
算数も国語も英語も勉強して。
いまはプログラミングも勉強するようになったんだよね。
お父さんお母さんが学校にいっていたときは、英語もちょっとでよかったし、プログラミングなんて勉強することはなかった。
だから、いま学校に行ってる君は、僕たちよりも大変だよね。
話が脱線してごめんね。
最初の質問に話を戻そう。
なんで、君は勉強しなきゃいけないんだろう。
勉強が好きだったら理由なんていらないけど、みんな勉強を好きでやってるわけじゃないよね。
苦手な算数をイヤイヤやらされることに何の意味があるんだろう?
僕は、子どもが勉強する理由は、選択肢を増やすため、だと思っている。
難しいことを言っているように聞こえるよね。
選択肢、ってなんなのか説明するね。
たとえ話をしよう。
RPGゲームの中の主人公・勇者を思い描いてみてほしい。
剣でモンスターを倒したり、アイテムを使って自分を強くしていくゲームだ。
君は最初、ボロボロの服に弱っちい木の棒で戦わないといけない。
持っているものはよわーい装備だけだけど、他に持っているものがないから、よわーい武器で闘うしかないよね。
これは、「選択肢」がない状態なんだ。
でも、戦ってモンスターを倒して、どんどんレベルが上がっていくと、かっこいい服をきて、強い武器を持つことができる。
青や黒、赤や緑、たくさんの色から好きな色を選んで着たい服を着ることができる。
これは、「選択肢」がある状態だといえる。
最初は木の棒しかなかったのに、細くて長い剣や太くて重い剣、たくさんの剣が手に入って、使いたい剣を選ぶことだってできる。
RPGゲームなら、君が強くなればなるほど、できることが増えていくね。
できることが増えると、君は、自分ができることのなかからやりたいことを好きなように選ぶことができるんだ。
ぼくが言った選択肢とはこのことなんだ。
選択肢があるってことは、やりたいことを自由に選べることなんだ。
例え話のゲームの世界なら、君は自分の好きなように自分を強くしていけるね。
でも、ぼくたちが生きているこの世界はゲームじゃないから、モンスターもいないし、剣を使うことはないね。
ここで、勉強が大事になってくるんだよ。
君は算数や理科、国語や英語、日本の歴史を学んでいると思う。
それぞれの科目には学ぶ意味や目的があるんだけど、その話はまた今度にしておく。
今日は、そもそもなぜ勉強しないといけないのか、ってお話だ。
君は勉強することで、たくさんの選択肢を手に入れることができる。
ゲームでモンスターと戦って強くなるみたいに、勉強して難しい問題に立ち向かっていくと、君はどんどんできることが増えていく。
君は勇者だ。
君はこの世界で生きていくために、勉強して、知らないことを知って、できることを増やしていくんだ。
でも、勉強しなきゃいけないのはこどもだけじゃない。
お父さんもお母さんも、まだまだ勇者で、これからたくさん勉強して強くなっていくよ。
ゲームみたいに敵を倒したら強くなるような世界ではないから。
僕たちは勉強して、自分を強くしていかなきゃいけない。
君もお父さんお母さんと一緒に、この世界で生きるために、できることをたくさん増やせるように、まずは学校のお勉強を頑張ろうね。