旅のおともにカレーめん
毎日性懲りも無くアニメを観まくっている私ですが、そんな私にも一応アウトドアの趣味があります。
それがキャンプでございます。
2年前に放送していた神アニメ『ゆるキャン△』を観てからというものの、キャンプの魅力に取り憑かれたのです。
『ゆるキャン△』がどんな話なのかというとですね。
オフシーズンのソロキャンプが大好きな少女・志摩リンが、静岡から山梨に引っ越してきた女子高生・各務原なでしこと出逢ったことを契機に「野外活動サークル(野クル)」のメンバーである犬山あおいや大垣千明、中学時代からの友人・斉藤恵那といった本栖高校の仲間たちとキャンプを通じて互いの仲を深めていくという日常系ガールズアウトドアストーリーでございます。
キャンプでのレクリエーションや野外調理の知識をきっちり描いているのは勿論のこと、山梨県周辺の観光名所やご当地グルメにまで触れており、キャンプだけに終始しないのも『ゆるキャン△』の魅力の1つとなっています。
さらに『ゆるキャン△』は、あくまで等身大の女子高生を描いています。彼女たちが高価なアウトドア用品を持っている訳ではなく、あくまで女子高生がアルバイトしたらギリギリ購入できる範囲のグッズしか登場しないのです(リンちゃんのテントは祖父の「おさがり」だったりします)。10万円超もするNORDISKのテントなんか当然持っていないのです。その限られた予算の中でキャンプを楽しむ工夫をしているのが大変微笑ましいのでございます。
色々と御託を並べてきましたが、何よりも各キャラクターの緩いテンションが最高。そして、何よりキャラが可愛い。これに尽きます。まあ、萌えアニメですからね。
そんな『ゆるキャン△』を観てからというものの、キャンプに没頭するようになり、キャンプに行く度にアウトドア用品を買い揃えるようになり…という訳でございます。
そして2021年1月、待望していた『ゆるキャン △ Season2』がついに始まったのです。そう、第2期でございます。その『ゆるキャン△ Season 2』#1で目の当たりにしたのが、「初めてキャンプに行ったときの自分」そのものだったのです。
『ゆるキャン △ Season 2』#1では、父親同行のもと、リンちゃんが初めてキャンプに行く話を描いていました。
まずはじめに、リンちゃんはテントを組み立てようとします。
グランドシートを引いたり、インナーテントにポールを差し込んだり…。このあたりはテントの種類によって異なる訳ですが、どのテントにも共通していることがペグを地面に打ち込むことです。
リンちゃんもペグを打ち込みますが、地面が硬くてなかなかペグが刺さらない。強くペグを叩きすぎてしまい、ペグの方がへし折れてしまう。
これは実際に私もやってしまったことで(しかも友人のペグを…)、特にテントを購入したときの初期装備として付いているペグは簡単にへし折れてしまうんです。ですから、ペグは市販のものを買い足すのが基本となる訳です。
ちなみに、このときリンちゃんは石でペグを叩いていますが、テントによってはハンマーも初期装備で付いていることもあります。しかし、彼女が祖父のおさがりで貰った「mont-bell ムーンライトテント3型」はどうもハンマーが付いてなさそうですね。こういった芸の細かさが『ゆるキャン△』らしいなと思います。
なお。このテントは第1期放送後からずっと品切れ状態となっております。
ペグを打ち込んだ後はフライシートを被せ、それをインナーシートと接合し、さらにペグダウンさせて完成となります。
テントを立て終えたリンちゃんは、焚火をするため火を起こそうとしますが、なかなか火が付きません。
今回リンちゃんは木の枝を拾って焚火しようとしていましたが、キャンプ場でも薪を売っていることがあります。しかし、いずれにせよこの薪が太すぎて到底火が付かないのです。
そこでリンちゃんは、薪を割ることを学ぶ訳ですね。当たり前のことだと思われるかもしれませんが、手斧などの道具がないと薪割りができませんし、火を起こすのって実際やってみると結構難しいのです。
私がキャンプに行く時は、友人が手斧を持参しているので何ら問題はありません(他力本願)。薪割りはやってみると爽快感もあって、結構楽しいものです。
種火として、1期でも登場した「松ぼっくり 」を使っていますが、このあたりはキャンパーによって異なるかと思います。
また、リンちゃんはこの時直火(地面に薪を置いて火を起こすこと)で焚火していますが、キャンプ場によっては直火禁止のところも多いので、焚火台を持参するのがいいでしょう。これは『ゆるキャン△』第1期でも触れられていることですね。
火を起こすことに成功したリンちゃんはお米を炊こうとしますが、上手く炊けずに米は硬いわ、鍋は焦げてしまうわ…とメチャクチャ失敗しています。
焚火で調理するとなると、温度調節が非常に難しいのです。だから、鍋も当然焦げてしまいます。
この場合、カセットコンロ等があれば温度調節も可能ですし、上手にお米も炊けます。ちなみに私は、初回キャンプで「サトウのごはん」を湯煎していましたが、最初はそれでも十分かと思います。
失敗続きのリンちゃんは、持参していた「カレーめん」を食べることになりますが、そこでこのように呟きます。
「こんなに、おいしかったっけ…」
不思議なことに、キャンプをしているとカップラーメンでさえも普段より美味しく感じてしまうのです。自然に囲まれたキャンプ場の雰囲気がそのような気分にさせてくれるのでしょう。
そしてリンちゃんは、このように心の中で思います。
「いろいろ調べてきたつもりだったけど、やってみると全然違ったな。本も読めなかったし。」
初キャンプのときは、私もテントを立てるだけで1時間くらいかかってしまいましたし、料理するにしても焚火するにしても全部時間がかかってしまう…そんなものです。やりたかったことなんて全然できません。要領を得てキャンプするには、何度もキャンプに行って失敗を重ねるという経験が必要なのです。
「木を切る道具、あとイスか…おこづかいで買えるかな。」
そして、失敗することで「あの道具は必要だな…」と知ることになるのです。
たとえば「ツインバーナーのコンロなんて必要ない!」と思っていても、いざキャンプに行ってみるとシングルバーナーではどうしても調理時間が長くなってしまう。カレーを作るにしても、ご飯を炊きながらルーを作るなんて芸当は到底出来ないのでございます。
…そして結局私は、ツインバーナーのコンロを購入した訳なのですが。
リンちゃんのように失敗した経験を経ることで、快適にキャンプする方法を模索するようになり、そのために必要なアウトドア用品を買い揃える。そして、この過程にすらワクワクしてしまう…それがキャンプというものです。
そして何より、失敗したとしてもキャンプは楽しいのです。
調理やテント設営で失敗したとしても、外で美味しいごはんを作って食べ、焚火を囲みながら友人と学生時代に戻ったような気持ちで談笑する…毎日仕事に追われる我々社会人にとって普段味わうことのできない「非日常」の体験となる訳です。
キャンプ初心者のリンちゃんが次々と失敗する姿を見て、キャンプに初めて行ったときの気持ちを思い起こした『ゆるキャン△ Season 2』第1話でございました。
こうして書き綴っていると、ついつい私もキャンプしたくなってきました…。
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