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心不全の薬剤2)慢性心不全のおさえるべき薬剤 5つ!〜薬の働きを病態から考えよう〜

あいこん

皆さんこんにちは、薬剤師のTATSUです。

前回、TERU先生から機会を頂き、心不全の症状について僕なりに解説をさせて頂きました。

シリーズ2回目は、慢性心不全に使われる、代表的な薬について、薬剤師の立場から解説させていただきます!

具体的に紹介すると、下記の表にある5種類の薬が該当します

心不全薬剤

いきなり5種類ありますと言われても、中々頭に入らないと思うので、

今日は、この5種類がどのように体に作用するか、イメージをつけて下さい

まず、心不全発症によって起こる悪循環を説明します

心不全が発症すると、下記のようなことが起きます

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① 心臓の収縮力が弱まり、心拍出量が低下する

② 血液が十分に全身へ送られなくなり、血圧が低下する

交感神経が興奮する

血管が収縮して心臓が血液を送り出しづらくなる

⑤ 心拍出量が低下に伴い、腎血流量が低下する

⑥ 腎臓の血液量を増大させるためにレニンという蛋白分解酵素を出す

⑦ レニンによって肝臓から作られるアンギオテンシンノーゲンがアンギオテンシンⅠとなる

⑧ アンギオテンシン変換酵素、ACEによってアンギオテンシンⅠをアンギオテンシンⅡに変換する

⑨ アンギオテンシンⅡによって心筋細胞が大きくなってしまう(リモデリング

⑩ アンギオテンシンⅡによって副腎皮質からアルドステロンというホルモンを分泌させ、体液量を増やし、心臓の負荷を増やす

⑪ アンギオテンシンⅡによって血管が収縮し、心臓から血液が送り出しづらくなる

このように心不全は起きるわけですが、これを踏まえて、

先ほど紹介した5つの薬がどのように効くかを見ていきます

下図を見ながらどのように薬が働くか理解して頂けると幸いです。

β遮断薬:この薬は心臓を休ませることで、心不全の予後を改善します。心臓にあるβ受容体に直接作用し、心臓の仕事量を減らします。(血圧が下がりすぎると低血圧が副作用になります)

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ジギタリス製剤:心臓の収縮力を上げて血液循環を良くします。

ACE(アンギオテンシン変換酵素)阻害薬:ACEを阻害することで、アンギオテンシンⅡの生成を抑えます

ARB(アンギオテンシンⅡ受容体拮抗薬):アンギオテンシンⅡが受容体と結合しないよう受容体をブロックします

※ACE阻害薬や、ARBは、降圧薬ですが、アンギオテンシンⅡの生成や受容体結合を抑えることで、血管収縮や体液量の増大を止めるため、心不全の悪化を抑えます。

利尿薬:心不全によって増える体液量を、尿として出すことで減らします。

いかがでしたか?少しでもイメージがつけられたら幸いです。

心不全の治療薬についてより詳しい解説を聞きたい方は、薬剤師TATSUのYouTubeチャンネルも是非見てみて下さい!

【医療系学生必見】これでクリア!心不全の病態と薬物治療の関係


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