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[Iroribi×SS伊豆]映像分析によるシュートトレーニングの実験

Iroribiがスポンサーにもなっているサッカーチーム"SS伊豆"とのAI技術を使った共同活動について紹介していきます。
今回は以前つくってみた骨格推定AIのツールを、SS伊豆サッカーアカデミー(子供向け)の練習やトップチームでの体幹トレーニングで試してみました。 記事:伊藤壮(SS伊豆コーチ/Iroribi共同プロジェクトメンバー)


骨格推定AIをつかった映像分析でフォーム確認の実験

今回はSS伊豆との共同活動としてIroribiが現在扱っている骨格推定の映像分析技術を使って、SS伊豆のアカデミーの選手とトップチームの選手の動作分析を行いました。

具体的にはアカデミーでは自分たちのシュート練習の動画から動作分析を行い、トップチームでは怪我でリハビリを行っている選手を中心に体幹トレーニングの姿勢を練習会場でリアルタイム分析を行いました。
映像からは骨格の検出し、姿勢を正しく把握することで姿勢を分析しました。

シュートフォーム確認の観点としては、

  • 足の振り

  • どこに重心があるのか

  • 上半身の姿勢

  • 軸足とボールの関係

の、5点がありますが、最後の軸足とボールの関係は、AIがボールを検知するようにはなっていないので厳しそうな予感です…。

こんな風にとれました。
骨格の動きが良く見えていますね。


子供たちの分析力向上にさっそくつながっている

今回の活動で特に良かったと思うのが、子供たち自身の分析力の向上につながっている点です。

分析力の向上につながった理由は、

1つ目は、子供たち自身が映像をちゃんと見れるようになったこと

これまでも時々映像で確認することはありましたが、そのままの映像を見るだけだったので、子供たちにとってはどこを見ていいのかわかりづらかったと思います。

しかし、骨格が線でつながれた映像をつかうことで、
上半身の傾き、足の振りの角度などの動きを、わかりやすく確認することができるようになりました。


2つ目は、子供たち自身で気づけることが増えたこと

映像が見やすくなったことで、子供たち自身が自分たちでも多くのことを気づけるようになりました。
そして、どこを改善していけばよいのかを自分が考え行動することができるようになっていました。

これは将来サッカー以外にもいろいろな情報を手に入れたときにその情報を通して何を考えてどのように生かすのかを考える能力になります。

サッカーだけでなく多くのことを学ぶきっかけとなりました。 


子供たちや保護者の方からの反応

とくに多かった声は2つ

1つ目は「こんなこと今はできるのですか!」という声です。

やはりこういった技術はハードルが高いイメージがまだあるようです。
しかしこの技術自体はそんなに難しいものではありません。

今回みたいに、技術を使った活動を色々行っていくことによって
このハードルの高いイメージを変えていき、テクノロジーにあふれる社会を作っていきたいと改めて感じることができました。


2つ目は「わかりやすい」という声です。

これは自分たちコーチや選手自身、保護者まで見た人全員が言っていました。
この技術があれば育成レベルの向上が見込めると考えます。

今まではコーチが見ての指導が中心でした。
この技術があればまだ経験の浅いコーチでも、ベテランコーチが気づくようなところにも気づけるようになります。

また、コーチとトレーニングの観点を共有しながら骨格推定技術を使うことで、保護者の方もコーチレベルのことを子供に伝えていける環境が出来上がると思います。

選手自身で気づけるところも増えるので自主練習の質の向上にもつながっていくと考えられます。 


技術をつかうことでの気づき


  • カメラアングル
    今回はカメラを固定せずに色々な角度から撮影して、骨格推定のアプリにいれてみました。
    実際に出力されてきたものを見ることで、次に使う時にはどこが撮れると良いかを考えることができます。

  • 動画か写真か
    出力されるものは、動画よりも写真(静止画)の方が、ポイントを見つけやすく分析しやすいカモ、という点も分かりました。

    もしくは、事前に写真でポイントを選手に説明しつつ、映像を撮って改善されているのか検証する、という方法もありそうです。


いずれについても、
シュートフォームで特にどんなポイントが見たいのか
改善点につながるのはどの要素なのか
といった事の整理も必要です。

今後もこのような活動を通してテクノロジーがあふれる社会を作っていけたらと思います。
 
長くなりましたが最後まで読んでいただきありがとうございます!




SS伊豆は現在、全国大会に向けて熱烈トレーニング中ですが、
運営母体が小さなスポーツチームの運営課題としても大きい「遠征費」をクラウドファンディング中です。
これまでのSS伊豆の実績や伊豆へ貢献する思いも書いてありますので、よければプロジェクトページもご覧ください。


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