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別れのテクニック
いまだに青臭いマキノタイチです。
コロナ以前のことです。
東海道新幹線のプラットホームで、すれ違った女性から、懐かしいときめくような香りがしました。
その瞬間・・・
私は40年も前のことをフッと思い出したのです。
◆マキノタイチ'S青春◆
高1の初め、同じクラスで席が隣の女の子がいたんですね。
まあ、気になっていたので、ちょいちょい話しかけたり、からかったりしていました。
で、その年の夏休み、彼女の家に勉強しに(遊びに)いったんです。
制服じゃない彼女を見るのは、"初"。
シンプルなワンピース姿・・・
一応、勉強しに行ったので、夕方まで真面目に過ごし、その後、彼女のお母さんが手料理を作ってくれたので一緒に食べました。
もう、照れと緊張とひきつり笑顔です。
そして外は暗くなりはじめ・・・
「そろそろ帰るよ」
と、マキノ。
「うん、駅まで送ってくね」
と、彼女。
「えっ、いいよ・・・」
と、カッコつけマキノ。
「大丈夫、お散歩しよっ!」
と、ニコニコ彼女。
「・・・・・・」
へたれマキノ。
「行こっ!(*^^*)」
と、彼女。
そして
いったん部屋に戻って、支度してきた彼女から爽やかないい香りが・・・
当時、運動部で毎日汗臭い集団にいたマキノタイチが、初めて嗅いだ女の子のいい香り・・・
変な気分になってました。
そして、駅までの坂道をのんびり歩いているとき・・・
彼女が私の小指をそっと握ってきたのです。
高1マキノ。
バクバクのドキドキで顏を横に向けない状態!
ペースを変えず、ひたすら顏をますっぐ前に向け、意識しないように歩く。
が、そのとき、再びあの香り・・・
思わず彼女の手をギュッと握っちゃいました。
夏の夕方の魔力ですね。
2人はずっと手をつないだまま、手をつないでないときのように普通を装います。
もうすぐ駅なのに・・・
マキノはわざとらしく何本も電車を見過ごし、時間を気にしないふり。
とりとめもなく話す。
でも手はつないだまま。
そのあと2人は初めての・・・
◆別れは誰にでもあるからこそ◆
とまあ、青臭い思い出です。
ただ、40年経った今もあの香りの記憶がのこっていて、すれ違いざまにその香りに出会っただけで
・そのときの雰囲気
・当時の彼女のこと
・あのときの場面
これらを一瞬にして思い出しちゃったわけです。
すごい条件反射ですよね。
川端康成氏は
「別れる男に花の名前を一つ教えておきなさい、その花は必ず毎年咲きます」
と言ったそうです。
すごい別れのテクニックだと思いませんか?
人間の脳の本能は「何かを印象付けられると、その後もずっと相手の記憶に留まることができる」という性質を持ちます。
ある意味
「高等な恋愛テクニック」
だと思います。
さて、あなたは恋愛ではなくても、人とお会いしたときなど、どのような印象を残していらっしゃいますか?
それとも、すぐ忘れられちゃいますか?(笑)
人との出会いは、一期一会です。
ですから、お会いした方の記憶に「自然と残り続ける方法」を身につけていたら、もっと人生が豊かになるかもしれません。
結果を残すことも良いと思いますが・・・
私は記憶に残る人間になりたいと思って過ごしています。
P.S.
うちの子どもたちへ
人の記憶に残るって考えたとき
日々の言動を意識するよね。
そうすると
人の気持ちや有難さに気づき
とっても素敵な人になれるよ。
from パパ
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