私の心は四畳半ボロアパートだもんで

私の心の部屋は狭い。
それに加えて壁が薄くて雨漏りまでしてるんだからもう我慢ならない。
人間やヤドカリや魚みたいに引っ越しが出来たら楽なんだけどな。無理だ。

今日はそんな私の心が住むお部屋をルームツアーしていきたいと思う。
もちろん

自分はめちゃめちゃ小心者だ。
心の部屋はとても狭いくせに、広く見せようと必死になっている。
でも誰かに部屋に入られると狭いのがバレるから、余裕なふりをしながら必死に家に入れないようにしている。
そんな自分が大事で堪らない自分も大嫌いだ。

部屋には様々なテーマがある。
モノトーンで揃えた部屋だったり、ハワイ風の家具を置いた部屋だったり。
揃えようとしなくても、その人の好みによってなんとなく系統が決まっていくことも多いだろう。
ルームツアーと言うことで、私の部屋の最大のテーマがあるとすれば、平和主義じゃないかと思う。


私は誰かにものを頼まれたら基本的に断らないようにしている。というか断れない性格だ。
「このゴミ捨てといてよ」とか、「これ買ってきて」とか自分がパシられてるなと思う時でも。

特にパシられる事に対して嫌だなとも思わないので、人に好かれるために無理やりやっている感じでもない。
自分が動けば、揉め事も無く円滑に物事が進むのでそれで良いかなと思っている。

そんな「都合のいい人」を長いことやっていると時々、厄介な人が現れる。
自分は動きたくないと言う事を全面に押し出して圧力的に来るタイプの人だ。
そんなに圧力的にならなくても私は動くのにな、と思う。
平和な場面で、拗ねたり機嫌を損ねたりして空気を乱すのは逆に面倒じゃないのかなと感じるのだが、どうなのだろう。。
その人の欲やその態度の原因となるその人自身の弱さみたいなものが自分の中に入ってきて嫌になる事がある。

たまに、友達に「はるちゃんってほんと優しいよね。」と言われるのだが、それは本当の自分の優しさが感じさせたものではないと思う。

自分は、悪意のない人の言動や行動に心の中で苛立つ事が多いし、周りのみんなが嫌ってる人とも仲いいよみたいなスタンスで近づいといて、やっぱ無理だわってなって距離を置くみたいな事もする最低な人間だ。

今だってこの文章を書くことで、
自分性格悪いの分かってますアピールして慰められてぇんだろ、って思われたらどうしよう、
などと人からどう思われるかと言う事ばかりを気にしている。
このように自意識が過剰すぎるのも、私の心の特徴の一つだ。

私の部屋の弱点は、狭いことだけではない。
壁がめちゃくちゃ薄いのだ。

これはいろんな心の部屋のタイプの中でも【HSP】と呼ばれる最近よく言われているやつだと思う。

夕食時に家族と同じテレビを見ていて、父が「こんなつまんないテレビ観てらんねぇな」と呟いてチャンネルを替える。

この場面に実際に遭遇したとして、ほとんどの人は特に何も気にしないんじゃないかと思う。
私の場合はそういう時、何故か分からないけどめちゃめちゃ嫌な気持ちになるのだ。
明るかった心にドロドロの嫌な感情が流れ込んできて、暗い気持ちでいっぱいになる。
この現象は幼い頃からで、どうやっても直らない。
　
今の時期は、今まで生きてきた中でも特に辛い。
ニュース番組のコメンテーターは誰もが針のようにとがっていて、見ているだけで気が滅入る。
Twitterでは毎日自分の好きな物や人を叩いている人達がいて。
人への悪口や文句を書き込まないと生きていけない世界なんてあるはずないのに。
そうやって叩いている人を叩いてまた叩かれて。

なんとも生きにくい世界だ。
生きる意味なんか無い。でも死にたくはない。
だから部屋に誰も入れないように、カーテンも開けずに今日も生きる。

雨漏りしてきたら、その水を掻き出すようにnoteに文を書く。
隣の部屋の声がうるさければ、それに負けない声で歌を歌えばいい。

自分の心の部屋は好きになれないけれど、引っ越しはできないから、まずは自分の作った文章が、音楽が自分の部屋を抜けて、部屋から部屋へとにじみ出て行けばいいなと思う。

近所迷惑だ！なんて言い出す人もいるんだろうけど。笑
いつか壁が薄い部屋で良かったな、なんて思う日が来ることを願って。

おわり

2020.04.19(sun)　鴨戸はる🦆