140字小説【待合室】
私は病院の待合室で診察を待っていた。「山田さん、診察室へどうぞ!」順番は進んでいく。でも私の番は一向に回ってこない。私は患者の足音を聞くたびに心臓が高鳴った。待合室の長椅子には、最初から私しか座っていない。不安が頂点に達した瞬間、受付にいたはずの女が私の目の前で大きな口を開いた。
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私は病院の待合室で診察を待っていた。「山田さん、診察室へどうぞ!」順番は進んでいく。でも私の番は一向に回ってこない。私は患者の足音を聞くたびに心臓が高鳴った。待合室の長椅子には、最初から私しか座っていない。不安が頂点に達した瞬間、受付にいたはずの女が私の目の前で大きな口を開いた。