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140字小説【彼女が大切にしたかったもの】

最新のデジタル腕時計を購入してから彼女は変わった。交友関係を断捨離し、長年勤めた大手を退職した。ある日、彼女は僕に別れを告げにきた。彼女は僕に腕時計の液晶パネルを見せた。1とだけ表示されている。「壊れたの?」そう尋ねると彼女は黙って首を横に振った。「あと1日。人生の残り時間よ」

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