140字小説【彼女は本物】
異世界から来たと語る中二病の彼女から食事の誘いがきた。会うのは初めてだ。彼女は灰色の三角帽子を目が隠れるほど深々と被り、漆黒のクロークをまとっている。杖の上端はまるで猛禽類の鉤爪のよう。その爪でまん丸の黒水晶を固定している。彼女がハロウィンを選んだ理由は分かった……仮装ではない。
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異世界から来たと語る中二病の彼女から食事の誘いがきた。会うのは初めてだ。彼女は灰色の三角帽子を目が隠れるほど深々と被り、漆黒のクロークをまとっている。杖の上端はまるで猛禽類の鉤爪のよう。その爪でまん丸の黒水晶を固定している。彼女がハロウィンを選んだ理由は分かった……仮装ではない。