140字小説【食券が買えない】
早朝、僕は駅の構内にある立ち食い蕎麦屋にやってきた。いつもより身体が軽い。券売機で食券を買おうとすると、スーツを着た営業マンが割り込んできた。次いでリュックを背負った旅行者が割り込んだ。眉間に皺を寄せていると、死神だと名乗る女が耳元で囁いた。「ホームに飛び込んだこと、忘れたの?」
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早朝、僕は駅の構内にある立ち食い蕎麦屋にやってきた。いつもより身体が軽い。券売機で食券を買おうとすると、スーツを着た営業マンが割り込んできた。次いでリュックを背負った旅行者が割り込んだ。眉間に皺を寄せていると、死神だと名乗る女が耳元で囁いた。「ホームに飛び込んだこと、忘れたの?」