見出し画像

140字小説【人類未踏の山】

家事ロボットの私は核シェルターを掃除していた。地上に戻ると見渡す限りの瓦礫の山。登山好きの主人が亡くなり、目的を見失った私は家を出た。誰も登頂に成功したことがない山の麓にやってきた。宗教的信仰を理由に登山が禁止されている人類未踏の山だ。「初の登頂成功者が私。人間とは何と愚かな…」

いいなと思ったら応援しよう!

こし・いたお
チップは執筆の励みになります。