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140字小説【鳴らしていたのは】

木々が色づく季節になり、私と友人は山に登った。熊鈴は二人とも持っていた。だがせっかちな友人は一人で先に進んだ。更にうるさいという理由で、周囲に人の気配もないというのに鈴の音を止めてしまった。しばらくすると前方から鈴の音が聴こえた。追いついたようだ。熊が友人を咥えて引きずっていた…

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こし・いたお
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