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140字小説【私が信じているもの】

過去に何度も危険な目に遭ってきた友人が、苺ジャムの瓶を持ってやってきた。蓋が開かないという。治安の話題になった私たち。近年は移民政策の影響もあり治安は悪くなる一方だ。友人は「誰も信じられなくなる」と嘆いた。私は瓶の蓋を軽く開けると力こぶにキスをした。「私が信じているのはこれだけ」


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こし・いたお
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