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140字小説【隣にいた】

猫がいなくなった。僕が鍋を焦がし換気の為に窓を開けたせいだ。それ以来、毎日のように彼女と探し回った。迷子猫の掲示板にも登録し、些細な手掛かりを待った。ある日、メッセージが届いた。「30歳メスって本当ですか?」ハッとして彼女の方を見た。僕が彼女と知り合ったのは、猫がいなくなった日…

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こし・いたお
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