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140字小説【彼女が被っていたもの】

目出し帽を被り、包丁片手に金庫の金をここに詰めろと窓口の女性を脅す男。私が郵便局の扉を開くと強盗事件が起きていた。怯えた様子で男の差し出す空のバッグを受け取る女性。彼女は私の親友。でも男は知らない。この郵便局の金庫には彼女愛用の木刀があることを。そして彼女が猫を被っていることを。

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