絵を描くことをやめた中学生のはなし。
ふと、あの頃を思い出したので、自分語りをしてみます。
好きな事、諦めなくて良いんじゃない?と伝えたくて。
中学生のハラダは「人と喋らない」がモットー
基本情報として、中学では「なるべく誰ともしゃべらない・友達を作らない」をモットーとしていました。
小学生の時に味わった人間関係の闇に嫌気がさしてしまったのでした。
とはいえ、小学校からの持ち上がりが6割を占める中学だったので全く誰とも喋らないという事は不可能でしたが、意識して「誰とも距離を取る」ことを心がけていたので、なんとか静かに過ごすことができました。
時々、小学生の時から絡んでくる女子から嫌がらせを受けるも、無視していたのでこれも問題なく。
(ちなみに、スポーツ万能で男子と仲の良い子だったので周りからは「サバサバしている」という印象を持たれている子でした。私は「陰湿な人ほどサバサバしているというイメージを逆に持たれるんだな」って今も思っています。)
人と関わらないということは、とても自由で動きやすく「なんでもっと早くこうしなかったんだ!」と思う程、過ごしやすかったです(笑)
とはいえ、学校の先生がかなり心配していたので
(イジメにあってる?とかすごい聞かれた)
高校以降は普通に人間関係を築くことにしましたが、中学生の時のこの経験は「やってみてよかった」と思っています。
美術の時間・隣の席の男子の肖像画を描く
そんな友達のいない私が、隣の席の男子の肖像画を描くことになりました。
その男子は大人しく。
サッカー部のイケイケ男子から少しイジメられている感じの子でした。
全体としては猿っぽい顔だけど、個々のパーツを見てみると目の形がキレイで鼻筋も通っていました。
でも多分、誰も気付いていなかったんじゃないかなと思います。それで、肖像画で彼の顔の良いところを出せないかと思いました。
みんな、真正面だったり斜め前だったりと、描く前に調整していました。
私はと言えば、真正面から対峙する形が嫌だったのもありますが(中学生ですしね)、この子は横顔がキレイだなって思ったので、横から描きました。
実際、描き進めるにつれて、他の生徒から
「絵上手だね!」
「写真みたい!」
「●●(←男子)ってこんなにカッコいいんだ?!」
「ハラダに描いて貰えばよかったな」
と、言っていただけて
私自身、うまく描けたな~と思っていました。
美術教師からの評価→「横顔だから」
周りからの評価は高かったのものの、美術教師からの評価は低く。
その理由は「横顔だから」でした。
斜め前からは良くても、横顔はダメだったらしいんです。
実際、横顔を描いたのは学年でも私だけでした。
納得できなかったけど、特に抗議するでもなく。「私なんてそんなものか」と諦めました。
美術の時間・写生大会
今度は屋外での写生大会にて。
描きたいなぁと思ったのが、小さな雑草の花でした。
花の向こう側に川があって。
これも時間をかけて色を塗って、自分としてはとてもキレイに描けたなぁと思いました。
美術教師からの評価→「これは風景画じゃない」
またもや評価が低かった私の絵。
理由は「これは風景画じゃない」でした。
大きい物を描いたら良かったのか?
風景って大きい物だけで出来てるわけじゃないのに。
好きなものを描けって言われたから描いたのに。
この時も納得できませんでしたが、主張するほどの強さはありませんでしたので、黙って受け止めました。
先生との相性もあったのかもしれませんが
(癖のある先生でした)
小学生まで、ずっと絵だけは褒められてきた私が、完全に自信喪失した中学時代。
美術においては、他の課題でもずっとこれが続いた3年間でした。
中3、高校見学に行く
中学三年生。
学校見学をする時期になり、美術科のある高校に行きました。学力的にも私なら行けるレベル。毎年の倍率も高くありません。
しかし、デッサンの実技課題がありました。
私は、すっかり自信を失くしていたのでこの「デッサン」がダメそうな気がしていました。そして、美術科に進んでしまって、クラスで一番下の成績になってしまうかもしれない、とも。
恐くなった私は…
見学に行ったこともなく、どこにあるのかもわからない同レベルくらいの普通科を受験し、進学しました。
私はすっかり美術関連についてヤル気を失くし、特に何もしない高校生以降を過ごして今にいたります。あんなに毎日描いていた絵も全く描かなくなり、ついに今では描けなくなりました。
いや、でも部活は好きでした。弓道部があることを入学後に知り弓道が出来る機会なんでなかなか巡ってこないだろうなーと思い入り、これはチャレンジしてみて良かったです。
入部後、「弓道部があるからこの学校に入学した」という同級生もいたくらいでした。
そして、娘は
娘が中3だった去年。
まったく高校見学に行く素振りもない、ヤル気ゼロの娘なので(笑)
去年は「私が見学に行きたい学校」にのみ、娘を連れて訪問しました。
娘は、絵も好きだけど動物も好きなので、どちらも。
私の頃、都立高校は学区が決まっていたので、行ける学校が限られていましたが、今は都内であればどこにでも行けるとのことで恵まれているなと思いました。
私が中学生の頃に見学に行った高校にも行きました。
あぁ、やっぱり行けば良かったなぁと思いました。
そして娘は「専門の科に行ってしまったら、普通の仕事に就けないのでは?」と当時の私と同じことを心配していました。
なので、仕事に就くということに重きを置くなら…と、商業科にも連れて行きました。
普通科を卒業した私は、結局何も手にしていないことは伝えました。
もちろん、本人のモチベーションだと思いますので、
どの科で勉強しようが、最終的には自分次第なんじゃない?と。
結果、娘は美術系の高校に進学しました。(まだ1日しか登校してないけど。)
いまの私は
時間や金銭の制限のある中、私はいま、たくさん勉強をしています。
他の人から見たら、とても基本的なことを。
これはこれで楽しいけど、この後の自分の生きるであろう時間を考えると、時間が足りなくて焦ります。
あの頃の選択が、すごくもったいない。
あの時、なんとか自身の無さを乗り越えればよかったと思ってしまいます。
進路に悩んでいる子がいたら。
先のことを考えるのも大事だけど、いまやりたいことがあるならそれを全うしたらきっと大人になった時に財産になるんじゃないかなって伝えたいです。