年を重ねるほど幸せを見つけられる
今年の始めに30代に突入し、これまでの生き方を振り返ってみました。
絵ばかり描いていて、オシャレも恋愛も周りの目が気になって手が出せずクラスでも目立たない存在として過ごした10代。
後半は体調を崩して学校も辞めて、人生のレールから外れてしまった自分が何をしたらいいのか、何のために生きているのか、わからなくなって苦しんだ。ご飯もろくに食べられなくなった。
その時に私を救ってくれたのは、やっぱり絵を描くことだった。デッサン、キャラクターイラスト、模写。スケッチブックが何冊も積み上がるほど朝から晩まで描き続けた。
それからやっぱり辞めてしまった学校で学んでいたこと、言葉を使って社会の役に立ちたいという思いが消えず、アルバイトをしながら学び舎を探した。
東京に戻ろうと思った矢先、地元でしゃべりの仕事をさせてもらえることになった。
迷ったけれど、地元の景色が好きだったので、有名にはなれないけれど、こちらで働くことを決めた。
地方でも言葉を使って人の役に立つことは出来るのだから。
それから、仕事の悩みや元恋人と家族の価値観の違いから板挟みになってしまい、毎日泣きながらどうすればいいか考え続けた。別れるしかなかった。
全てが嫌になって、もうやりたいことをトコトンやってやる!と、興味あるものに端から手を出した。いつの間にか部屋は大好きなもので溢れかえっていた。落ち込むことが少なくなった。
20代後半では、更に好きなものが何なのか、私が大切にし続けたいものは何なのか、ハッキリとその輪郭が見えてきた。
表面下にある本質、目に見えないものを見るようになった。
クラシック音楽に癒されるようになった。流行を追わない、自分だけのオシャレが楽しくなった。
宝石の様な雫を纏った花を見て、雨の日が嫌いではなくなった。
意見が違うことを怖がらず、面白いと思えるようになった。
夕日を見て、なんて美しいんだろうと心から思えるようになった。
年をとることが怖くなくなった。
それは、苦しいことや辛いことがあっても人生を諦めずにもがき続けてきたからこそ見つけられた幸せなんだと思う。