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[詩] 見慣れた光景

朝の地下鉄、通勤の人々、学校に向かうリュックの子供、

電車の中で、
夜を明かした浮浪者たち。

何も、持たず、ただ、横たわる者。

もろもろの
所持品、
黒のゴミ袋につめて、
大きなカートで運ぶ者。

色々持ってる人には、
ゴミにしか、見えずとも、
所持品の価値は、
持ち主が決定する。

他人がはかるものでもない。

かくいう
私も、穴があいたヨレヨレのTシャツや、
コインランドリーで一方をなくしたソックスを、
後生大事に、かかえて生きている。

そういえば

描いてる絵や、
作品。

どこに行くものでも
ないのだが、

処分されず、

処分できず

わたしを
とりかこんでいる。

50もなかば、
作品と画材以外の所持品は、少ない。

それらは、

私にとって、
私をあらわすもので、

時に、われながら
いとおしくもある。

まぎれない、
わたしという存在のあかし
なのか。


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