『禁書のイロハ』~表現と思考の自由とは?
凄く良いドキュメンタリー映画だと聞いて、時間も短めなので視聴した『禁書のイロハ』。
今、この時代にこんなことがアメリカで起こっていることに驚愕しました。
州の教育委員会が子どもたちにとって読ませて良い悪い図書を選定しているという事実。
まだ、論争は続いているそうです。
何冊かについて子どもたちが感想を言ったり、内容の紹介があるのですが、全く何が問題なのか分からない本ばかり・・・。
子どもたちの鋭い発言にも唸るものがあります。
子どもたちのほうが本質を感じ取っているし、何で読むことができないのかと悲しさと怒りを感じます。
子ども時代の読書はとても貴重な時間と経験の塊だと思っているので、本が大好きな子にとってはとても辛いことだと思うのです。
表現と思考の自由をどこまで規制して良いのかは難しいのかもしれませんが、今回のこのドキュメンタリーの内容はとっても衝撃でした。
日本でも『はだしのゲン』が図書館の蔵書としてどう扱うのかという問題で話題になったこともあります。
昔は発禁本に指定されつつ、現代も読み継がれている作品もあります。
難しいけれど、文化としての表現は損なわれないで欲しい。
映画では老婦人が訴えるスピーチが感動的ですし、子どもたちの素直な気持ちを聞くことができて、表現や思想について考えさせられるものになります。
久々にドキュメンタリー映画を観ましたが、社会への問題提議として素晴らしい作品に出合いました。
早く子どもたちが好きな本を読める環境になってほしいと願うばかりです。
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