ぱらら…と紙がめくれる音がする。 そうだ、修理した本を乾燥中だった。 パソコン作業をしている手を止めて立ち上がり、窓際へ向かう。 秋の午後、時計は午後3時過ぎを指している。 少し肌寒くも感じる風が、窓から入ってはカーテンをふわりと揺らす。 窓の外では、放課後教室の1,2年生たちが、何かをして遊んでいるようだった。 私は全開にしていた窓を、気持ち程度の隙間を残して閉めた。 修理中の本の具合を見ながら、回収は明日の朝かなと考える。 人気の本たちは子どもたちの手に取られ、読まれ、