鉾田市のことを知り、自分ができることから行動する【ほこたワガママLab2期#02】
茨城県鉾田市にて、地元で新しい挑戦をすることに興味がある小学生、中学生、高校生、大学生のみなさん向けのアプリ開発プログラム「ほこたワガママLab」が始まりました。
ほこたワガママLabでは、鉾田市にゆかりのある若者の皆さんと一緒に、地域で暮らす人たちの"ワガママ”を叶えるアプリをつくる挑戦を通じて、地域に変化を起こすきっかけをつくりたいと考えています。
2023年1月から3月にかけて実施された第1期ほこたワガママLabから、さらにパワーアップした第2期がはじまります。
参加者は随時募集中ですので、鉾田市にゆかりのある小学生・中学生・高校生・大学生はぜひお気軽にお申し込みください。
★お申し込みフォームはこちら
今回の記事は、2023年10月29日に鉾田市会場と東京会場の2会場で対面開催した、ほこたワガママLabワークショップ第2回目の様子についてレポートしていきます。
データで見る鉾田市
日本の高齢化、人口減少はよく聞くことかと思いますが、鉾田市の状況はどうなっているのでしょうか。
鉾田市の人口は、農業実習生の影響で、20代前半の人数が多いことが特徴です。これは日本のなかでも珍しいデータです。
同時に、鉾田市には全国平均を上回る高齢化、人口減少の問題があります。鉾田市の出生数は、2000年には455人でしたが、2021年には218人と半分以下に減っていて、今後10年間で鉾田市の子ども(20歳未満)は1000人以上減るとされています。その一方で、75歳以上の高齢者は今後10年間で2000人以上増えるとされていて、高齢化が加速しています。
それでは、鉾田市では、どういった仕事をしている人が多いのでしょうか。
鉾田市は農業・林業に携わっている人が27.5%であり、ほかのエリアに比べて、農業を仕事としている人が多いことがデータからもわかります。また製造業も多く、工場で働いている人も多いです。
一方で情報通信業は0.5%であり、鉾田市では、パソコンを使ってシステムやアプリをつくるような仕事をしている人がまだ少ないことがわかります。
鉾田市のどんな課題を解決したい?
鉾田市のデータを踏まえて、参加者のみなさんに鉾田市で解決したいことを聞きました。
18歳の意識調査
毎年、日本財団が18歳の若者を対象に、アンケート調査を行っています。18歳の若者が何を考え、何を思っているのか、継続して調べています。
2019年の調査で、「国や社会に対する意識」を聞きました。そのデータがこちらです。
日本の18歳は、諸外国に比べ、国や社会に対する意識が低いことが明らかです。「自分を大人だと思う」という項目では、インドや中国で80%以上であるのに対し、日本は29%にとどまっています。
参加していた大学生に聞いても、まだ自分を大人だと思わないという声がありました。
それでは、なぜ日本はこのような状況にあるのでしょうか。
参加していたみなさんの考えを聞いてみました。
日常的に触れている世界のなかで、「なんとかしないといけない」と感じる機会が多いほど、自分が何をできるか、何をすべきか考えるようになります。日本で過ごしていると、強烈な課題に触れる場面が少ないことで、大人の意識や社会に対する意識が低くなっているのではないでしょうか。
自分が今できることをやる
では、このような状況を変えるために、学生である自分たちに何ができるのか、と聞かれても、大人になってから会社に入って頑張るという答えになる学生がほとんどだと思います。しかし、今はエフェクチュエーションという新しい考え方が出てきています。
エフェクチュエーションとは、成功した起業家を才能に恵まれた人だと考えるのではなく、成功者に共通した考え方を説明した理論です。
今自分ができることに目を向ける、エフェクチュエーションを実行するための3つのポイントがあります。
参加者のみなさんにもそれぞれの項目を考えて、自分に対する理解を深めてもらい、ほこたワガママLabでできそうなことのイメージを膨らませていきました。
ここまでのレクチャーで、新しいことを始めようと思ったら、正解を探すのではなく、今の時点で自分がもっているものからできることを始めてみるのが大事だということお伝えしました。
”ワガママ”とは
”ワガママ”というのは、普段の生活の中で「本当はこうなるといいな」と思っているけどあきらめてしまっていること、「自分が我慢すればいい」と思っていることです。その人自身が感じている”ワガママ”を口に出し、実現していくことで、社会がより良い方向に変わっていきます。
ほこたワガママLabでは、鉾田市をフィールドに「本当はこうなったらいいな」という”ワガママ”を、スマートフォンアプリとして形にすることで、鉾田市をさらに良くしていくチャレンジをしていきます。
おみくじアプリをつくろう!
ここからは実際に手を動かしながら、新しい技術を学びます。今回は加速度センサーを利用した、おみくじアプリをつくりました。
前回から少し難易度が上がる内容だったのですが、みなさんスムーズにつくることができいました。占ってほしいことを書いてスマホをふると、大吉・中吉・小吉がランダムに表示されるアプリができました。
次に、加速度センサーを使って、選択肢をランダムに表示するという機能を入れたオリジナルアプリを開発しました。
こんなのがいいのかなと試行錯誤しながら、工夫してつくっていました。
参加者のみなさんがつくったアプリをいくつかご紹介します。
習ったことを応用して、それぞれの個性を生かしたアプリができていました!
効果と実現可能性
最後に、誰かの課題を解決するときに必要な考え方となる、「効果」と「実現可能性」について考える時間になりました。
アプリで課題を解決するときには、この4マスシートを使って、効果も大きく、実現可能性も高くなるようにします。
例えば、街灯が少ないという課題に対して、街灯を増やすということは、効果が大きいものの、実現可能性は低いです。実現可能性を考えると、道に街灯を設置することは難しいかもしれませんが、アプリで道を安全に歩けるように工夫することはできるかもしれません。
次回以降は、鉾田市の課題について、効果と実現可能性がどちらも高くなるようなアプリを考えていきます。
今日の感想!
参加者のみなさんに感想を聞きました。
次回、11月7日(火)18時からオンラインで開催されます。
ほこたワガママLabでは、いろいろなことに興味がある方にご参加いただきたいと思っています。鉾田市のことを知りたい、取材をしてみたい、地元の人とつながりたい、アプリをつくってみたい、何か新しいことに挑戦してみたい、などなど。
一緒に、地元のことを知り、地元で暮らす人たちの”ワガママを叶える挑戦”を通じ、市の未来をつくる挑戦をしてみませんか?
内容のフォローアップも行っていくので、途中からの参加も大歓迎です!
鉾田市にゆかりのある小学生、中学生、高校生、大学生の皆さんのご参加お待ちしています!
お申し込みフォームはこちら
ほこたワガママLabのwebページ